本物の里親

中学時代の仲間の一人が、先日、里親登録が完了し、今後希望にあった子どもが現われれば里親として、一人の子どもを養育することになります。

 

今日、一時預かりでやってきた4歳男の子・・・ママは里親です。今まで、私の身近に里親の存在がなく、里親制度などの知識があるだけだったのですが、里親として、一人の人間を育てているママに初めて出会いました。

 

児童養護施設で生活していた彼は、4歳ですが、1歳程度の発達過程です。話はまだできず、歩くのも、バランスを崩します。

 

私が子どもの頃に夢中になった人気アニメ「タイガーマスク」の伊達直人は、孤児(みなしご)として児童養護施設で少年時代を過ごしました。

 

しかし、今では、実の親が生きているにもかかわらず、虐待や放任、怠惰などで、自分で子どもを養育できない環境の子どもたちが約30%もいます。残念ながら数字上では一番多いのです。

 

彼もその一人です。生まれてからママの愛情も人の優しさも触れることがないまま、数年間をすごしたのでしょう。

 

彼が、ヨチヨチ歩きながら、一生懸命前に進み、遊び・・・屋上でも必死に足こぎ車を運転する姿を見ていると、とても心が痛みます。

 

でも、感傷に浸っていても、彼の実の親を嘆いても恨んでも仕方ありません。ホワイトきゃんばすでの時間で、少しでも他の子どもたちと触れ合って成長するよう、取組むだけです。

 

今、素敵な里親のママとめぐり合った彼が、この先長い人生をしっかりと生きてもらいたいと心から願います。

 

今日の保育園での一日を里親のママにじっくり話をしました。大変喜んでいただき、今後1週間に1、2回は、定期的に利用いただけるとの事です。

 

月極めの子どもたちは、「○○君は、歩くのが上手じゃないから、優しく手伝ってあげてね・・・」に、ちゃんと答えてくれます。彼が、こんな優しい子どもたちに囲まれて、大きく成長することを信じて取り組みます。

 

がんばれ!○○君・・・これからの素敵な人生は、君自身の力でつかむんだよ。