給食費未納

文部科学省から、平成24年度全国の公立小中学校の給食費の未納金額が、22億円との発表がありました。

 

全体の0.9%にあたるそうで、ざっと100人に一人が未納という計算になります。前回調査の平成22年度からは4億円のマイナスとなったようですが、大きな金額ですね。

 

問題なのは、「保護者の経済的な問題」が33%あるものの、「保護者の責任感や規範意識の問題」が61%ということです。

 

つまり、払えるお金があるのに払わないが、全体の60%超という結果に愕然としますね。

 

これも貴重な税金が使われるので、その観点からは、平成23年10月から導入された、児童手当から給食費を天引きできる制度を活用すべきでしょう。今は、まだ3割の自治体しか活用していないそうです。

 

これ以上に、心配なのは、こんな親に育てられた子どもたちが、まともな大人になれるのか?義務を遂行しないで権利だけを主張する人間になりやしないか?こう思うのは、私だけではないでしょう。

 

私がPTAにかかわっていた時には、学校全体で給食費の未納は、約900人の児童数で3人でした。でも、新しい事務担当が異動され、取り立てが厳しくなり、悪質な未納は、今ではゼロと伺っています。

 

給食費とPTA会費が同時に金融機関から引き落としの学校などは、未納の個人情報はPTAにも伝わります。

 

私の時は、取り立て役は学校でしたので、個人情報は学校のみの認知で、人数だけ校長先生に教えてもらいました。

 

小学校では、児童本人に「あなたの家は給食費未納だよ」と通告することはないようですが、中学になると、未納の手紙は生徒本人経由で渡されることが多いそうです。

 

「えっ・・・うちは、給食費払ってないのかよ・・・それなのに、毎日給食食べてるし・・・」なんて、心を痛める生徒もいることでしょう。

 

いい改善策が思い浮かばないので、ここでは嘆くだけではありますが、日本の給食制度は本当にすばらしいのです。栄養バランスを考え、安全面でも生の野菜など食中毒のリスクのある食材も排除されます。子どもたちが食べる前に、実は校長先生が検食の意味で毒見をします。そこで、NOが出ると作り直しです。

 

こんな給食制度は、日本だけです。食の安心、安全にシビアな日本ならではのルールです。世界でも例がないすばらしい給食に、あらためて感謝する心を私たちは持たねばならないですね。