子どもの理解を深めるために つづき

今回の研修は、抽象的な概念論ではなく、具体的内容を題材にして、保育士と子どもとのかかわりを学びました。今井さん自らビデオを回しています。

 

例えば、2歳の「いやいや期」・・・いやいやが始まったら「困った」と考えるのではなく「成長したな~」と受け止めます。保育園での保育士と子どもとのかかわりでは、「いやいや」は、自分の主張と保育士の主張の違いを認識するという行為だそうです。でも、それを乗り越えて、子どものさらなる成長につながります。

 

ただし、保育士は、子どもの感情にフタをして、否定だけをしてはいけません。たまには、子どもの言い分を聞き入れてあげることが必要だそうです。このさじ加減が、保育士の腕の見せ所ですね。

 

また、子どもの成功を「ほめる」ことが重要だと言われることについては、結果をほめるのではなく、プロセスをほめることが重要だそうです。

 

「すご~い!やった!上手!かっこいい!かわいい!」若い保育士が、子どもが成功した結果について、このように、一言でほめることは、最悪だと今井さんは言います。

 

「前はできなかったのに、一生懸命練習したのでできたね」

「前は1つの色しか使わなかったのに、たくさんの色が使えるようになったね」

 

こんな言葉が、プロセスをほめることになり、子どもたちにとって、次の頑張りにつながるのです。

 

こんな感じで、保育士の見方(観る力)やかかわりが保育の本質と今井さんは主張します。彼女の幼児期に育てたい力は、自主性(人間の心の扉には内側にしか取ってがついていない・・・)や自己肯定感の育ち・・・子どもたちに夢を!だそうです。言い方は違いますが、ホワイトきゃんばすの目指すところと同じです。

 

平成26年度の保育園ホワイトきゃんばすの取り組みは、お客様である保護者(主にママ)の声をアンケートでお伺いし、冷静に現状把握をし、お客様の満足度をさらに上げるために、どんな取り組みをするべきか、あらためて、整理しました。

 

「子どもたちが、ふだんどんな保育園生活をしているのか見てみたい」というママ達の声には、少し前に流行した言葉ですが「見える化」を進めます。どろんこ遊び、バイキング給食、読み聞かせ会などをDVDにして、保護者の皆様に見てもらいました。おうちでは見せない我が子の姿や園の取り組みも理解いただきました。今は、屋上のプールを「見える化」しています。

 

「我が子が運動会で頑張っている姿を見たい」というママ達の声には、土のグランドを手配することができたので、今年は運動会を実現させます。また、クリスマス発表会も園内ではなく、西部文化センターの大ホールで行います。

 

今回の研修を受けて、さらに、保育の本質に磨きをかけねばならないと痛感しました。子どもたちの笑顔や成長が、保護者の皆様により大きく伝わると共に、お客様である保護者へは「サービス業」である使命を全うしなければなりません。

 

さて、最後に少し皮肉を言わせてもらいます。

 

今回の研修は、さいたま市子ども未来局からの案内です。さいたま市西区の保育園で、こ重要な研修に出席したのは、公立保育園(義務なので全部出席)を除くとたった3園だけでした。認可外ではさいたま市認定保育園も含めて、ホワイトきゃんばすだけです。認可保育園では、あえて実名を挙げさせてもらいますが、あおぞら西保育園と西遊馬保育園の2園だけでした。

 

他の私立の認可保育園は、保育の質を高めていかねばならないという考えが希薄なのか、研修自体に無関心なのかわかりませんが、たった一人を午後の3時間送り込むだけです。

 

行政には、内容の充実した研修を用意していただき感謝していますが、参加率の低さの実態は、きっちりと把握してもらいたいと考えます。

 

最後に、少し呆れて、熱くなってしまいました。お許しください。