不自然な食べものはいらない

昨日、一気に読み上げた本ですが、この春からのファームでの野菜作りにとても参考になりました。

 

私の世代の大人たちが、今から不自然な食べものを排除しても、今まで、着色料だとか甘味料だとか、体に悪い食べ物をたくさん食べてきてしまったので、効果は怪しいですが(笑)、子どもたちは別ですね。

 

ポイントは、種です。

 

日本では作られていませんが、遺伝子組み換え種で作られた食べものは、たくさん輸入されています。野菜そのままではないですが、加工食品だったり外食チェーン店にまわる食材に含まれることが多いです。遺伝子組み換えの作物を食べると、必ずガンになるなどの実証はありませんが、マウスでの実験など、危険がうたわれています。人工的に、別の生物の遺伝子が組み込まれているわけですから、「不自然」と言えるわけです。

 

そして、私が今まで誤解していたのが、F1種という交配種です。「異なる性質の種を、人工的にかけ合わせて作った雑種の1代目」というのが定義ですが、スーパーに売られているほとんどの野菜は、このF1種でのものだそうです。

 

害虫に強い、病気に強い、安定した成長など、品質の均一化や大量生産に向いているので、当然、農家もF1種を使用します。ただし、次世代(採種したもの)からは、形がムチャクチャになったりと使えないので、毎年種を買うことになります。F1種は、遺伝子組み換えではないので、体に悪いことはありませんが、味は落ちるといいます。

 

昨年、ファームで作ったとうもろこしは「F1種」でした。無農薬ですので、虫はつきましたが、均一で病気になることなく育ちました。味の方は、採れたてを保育園では食べるので、おいしく召し上がることができましたが、何日か置いたものならわかりませんね。

 

この本で勉強できたのは、固定種というものです。昔からある種で、味や形などの形質が固定され、品種として独立しているものです。農家の方が自家採種を繰り返したものを「在来種」と呼ぶそうです。現在、普通のスーパーなどでは、これらの野菜はめったに売られていないそうです。

 

「昔食べたおいしい○○」といった野菜は、この固定種で作られた野菜ということです。

 

この固定種なら、毎年同じ場所で栽培を続けていても、その環境を遺伝子が学習して、その場所に適応する種になっていくそうです。もちろん、F1種のように、大きくて色づきもいい野菜ではなく、不揃いで色の薄い野菜となるので、販売向きではありません。

 

しかし、おいしくて、「不自然な要素」はゼロですね。

 

ホワイトきゃんばすファームの今年の目標は、できるだけ多くの固定種を使って、おいしい野菜をつくり、その種を採って、来年につなげる。1つぐらいは、農薬はもちろんのこと肥料も使用しない自然栽培もチャレンジしたいですね。家庭菜園の延長規模だからこそできることですが・・・