脱ゆとり効果?

2002年に、今までの詰め込み教育の反省を踏まえ、学ぶ内容や授業時間数を大幅に減らした「ゆとり教育」が本格化しました。しかしながら、学力低下批判などを背景に、2011年度実施の現行指導要領では、逆に学習内容を増やし、「脱ゆとり」としたことは、広く知られています。

 

その「脱ゆとり」の成果があったのではないか・・・というテスト結果が出たそうです。テストは、2013年2~3月小学4~6年生の一部を対象に国語や音楽など各教科で実施。そのうち45問は2004年2月に実施した前回と同一の問題だったそうです。そして、おおむね前回を上回る結果だったようです。

 

この結果を受けて、「脱ゆとり派」は、学習内容を増やしたことは、学校と勉強は大事だというメッセージをこめた。今回のテストは、それが子どもの学習に浸透してきた結果だろう。と分析します。

 

一方、「ゆとり教育」を進めた側は、思考力の育成は2002年に設けた「総合的な学習の時間」など、先生が時間をかけて続けてきた成果が表れたものであり、「脱ゆとり」になって急に力がついたわけではない。と反論します。

 

先日、宮前小学校での保幼小連絡協議会に出席した時、授業参観をさせてもらったのですが、この「総合的な学習の時間」で、ある先生は、けん玉やお手玉などの「昔の遊び」の時間としていました。この「総合的な学習の時間」をどう活かすのかは、担任教師の腕の見せどころですね。

 

さて、「脱ゆとり」「ゆとり」のどちらがいいかという議論は、児童個人によって変わってくるので、あまり意味がありませんが、ただ勉強量が増えればいいのではなく、子どもたちが「自ら考える」時間を小学校では有効に活用してもらいたいですね。