冷凍食品で広がる学校給食

冷凍技術や味の進歩に伴い、今や冷凍食品は、私たちの生活に欠かせないモノになっています。平成26年度には、日本人1人あたり、年間約21キロの冷凍食品を消費しいるそうです。凄い数字ですね。


私の冷凍食品の思い出というか、原点は、「冷凍みかん」です。駅のホームで、5個セットで売られてました。カチカチ、半解凍、完全解凍で、列車の中で、時間の経過とともに、いろいろな食感が味わえたことも鮮明に覚えています。(笑)


冷凍食品は、マイナス18度以下で保存するという定義がありますが、現代の急速冷凍技術は、新鮮な食材を一瞬にして凍結させ、鮮度もおいしさもそのまま保つというレベルに達しています。


例えば、クリスマスケーキ・・・一番売れるのは12月24日のクリスマスイブです。しかし、日本中のケーキ工場やパテイシエが、徹夜で頑張っても、12月24日の需要に追いつきません。そこで、冷凍しても美味しいケーキが活躍するのです。流通面でも冷凍配送で、日本の隅々にまで商品の供給できるのです。


そこで、今、学校給食で冷凍食品を積極的に使用して、子どもたちに豊かな食の経験をしてもらおうという動きがあるようです。もちろん、手作りが基本ですが、冷凍食品を活用することにより、①調理時間が限られている時②作業動線が交錯し衛生的に作業を進めたい時③いろどりや味を良くしたい時④素材の高騰に備える時・・・などに有効だといいます。


例えば、バイキング給食では、肉団子の飾りにする錦糸卵で冷凍食品を使用。肉の横で生玉子を扱うことなく衛生的に調理できたといいます。目的を明確にすると冷凍食品の使用で献立の幅が広がるようですね。


ただし、中国の冷凍餃子事件や国内でも産地偽装問題など、冷凍食品に対する信頼を損なう事件が発生していることも事実です。現在、冷凍食品を給食で使用している学校では、材料が明確なもの、なるべく国産食材が利用されているもの、添加物の少ないものを目安にしているようです。


「冷凍食品なんて・・・」という年配の世代が、まだまだ多いのでしょうが、安全が今以上に保証されれば、有効に活用することは大いにありですね。