チームで話し合う

今日の寺子屋の教材は、髙島屋、西武、伊勢丹、そごう、イオンのクリスマスケーキカタログです。


3チームに分けて、それぞれリーダーを置きます。リーダーが中心になって、クリスマスケーキカタログの中から、1つだけチームで食べたいクリスマスケーキを選び、リーダーがそのケーキを選んだ理由を発表するという課題です。グループディスカッションと発表という幼児の課題としては、高度な内容です。


Aチームのリーダー6歳女の子は、5人のメンバーに、まずはカタログを見る時間を自由に与えます。ワイワイおしゃべりの後、「このケーキがいい人手を挙げて!」なんて、教えてもいない多数決をとったりしています。そして、2つのケーキに絞られました。1つのケーキには4人、もう1つのチョコレートケーキは、4歳女の子が「これがいい」と譲りません。リーダーが多数決を主張すると、ついに、4歳女の子が泣き出すことに・・・

途方に暮れるリーダーに園長が助け舟を出します。


「○○ちゃんが、チョコレートケーキが好きなのはよくわかったよ。でも、園長先生はチームで1つのケーキを決めてとお願いしています。○○ちゃんがいいと思ったケーキがチームで決めたケーキにならないことだってあるんだよ。」


もう一度、リーダーが4歳女の子を説得して、Aチームは、「アイスクリームのケーキにしました。理由は、アイスがみんな好きだからです。」と発表してくれました。


Bチームは、6歳女の子がリーダーとなり、5人のメンバーのうち、実際に話し合いができたのは3人で、「プリキュアのクリスマスケーキにしました。プリキュアが大好きだからです。」と、スムーズに決まりました。


Cチームのリーダーは5歳女の子です。メンバー4人の選んだケーキは、すべてバラバラです。キャラクター、チョコレート、パティシエの個性派ケーキとなり、話し合いも平行線です。時間も長くなるので「○○リーダー。今日は、話し合ったけど1つのケーキにはできなかったということにするかい?」すると、負けず嫌いのリーダーは、「いや、絶対に決める」と言います。そして、女子2人が、男子2人のキャラクターケーキを押しのけて、サーカスをイメージした素敵な創作ケーキをチョイスしました。


「今日は、チームで1つのケーキを決めることにしたよね。例えば、みんなが、パパ、ママ、お兄ちゃんの4人でクリスマスケーキを買いに行った時に、みんな欲しいケーキが違っていたら、4つ全部買うかい?」


さすがに、この質問には、全員が「4つも買わないよ。1つだけにする」でした。「そうだね。みんな違うケーキがいいって言っても、その中で1つを選ばないといけないね。その時に、どうやって決めるか、今日みたいに話し合って決めるんじゃないの。」


今日の寺子屋にねらいは、話し合いをすることです。自分の主張を相手に理解してもらう。相手の話をしっかり聞くなど、様々な要素が話し合いの中では必要になってきます。今日は、リーダーが独りよがりにならず、1つ下、2つ下の年下園児をリードしていました。とても頼もしいリーダーでした。今後も、チームで1つの答えを出すという取り組みを寺子屋の中で行っていきます。