「前例」や「枠」にとらわれない

JR八王子駅からバスで20分、高尾山の麓近くに、八王子市立弐分方(にぶかた)小学校があります。この小学校に11代校長として着任したのが清水弘美校長です。

 

女性の校長先生は、今では珍しくありませんが、この先生は、公立の義務教育の小学校であるにもかかわらず、「前例」や「枠」をぶち壊す校長先生です。(笑)

 

「何か面白そうじゃん!」というのが、清水校長の口癖だそうで、学校の校門には「地域の風が行き交う学校 コミュニティ・スクール」という看板があるそうです。校長室も多くの人たちが行き交います。例えば、月に一度、育児に関わる悩みなどを相談できる場所として門戸を開放しているそうです。自らの子育て経験を基にアドバイスするなど保護者からも慕われている校長です。

 

彼女の大きな目標は、子どもたちに「人の役に立つ喜び」を実感させること。それは、子どもたちが、やがて大人になり、社会に出てから大きく役に立つと考えているからです。

 

そのための手段としては、特別活動で、異年齢の交流を多く取り入れているそうです。タテの関係は、大人になれば、どんな組織でもチームでも、それが当たり前ですから、彼女の視線は、子どもたちが大人に成長した姿なのです。

 

この小学校で働く先生たちは、「私も校長職を目指したい!」と考える人が多いと聞きます。今の先生は、教頭、校長を敬遠する人が多い中で、彼女の「楽しい学校作りがしたい」という思いが、先生たちに伝わるのですね。

 

『この活動は、「前例」がないので、リスクが大きいですね。やめときましょう。』

『この活動は、「前例」がないので、うちが初めての取り組みですね。可能性があって是非ともチャレンジしましょう。』

 

どちらが、正解でも、間違いでもありませんね。どちらを選択するかは、あなた次第です。