人口減でも魅力ある学校

今日の寺子屋では、「なぞなぞ遊び」を行いました。先生が出す問題を子どもたちが答えるだけでなく、子どもたちが自分で問題を作ることを目標にしました。幼児にとって、自分で問題を作ることは、かなり高いハードルです。

 

「ディズニーランドでおいしい食べ物は何ですか?」「クリスマスツリーに飾るものは何ですか?」「新幹線はやぶさの仲間は何ですか?」こんな感じで、子どもたちからは、1つの答えに絞れない珍問題が出てきました。しかし、問題を作ることが大事ですので、今日のところは、これで良しとします。

 

さて、日本が抱える大きな問題の一つに、地方の過疎化があります。人口がどんどん減り続けると同時に、子どもの数が激減していきます。すると、今まであった学校が統廃合されます。こうなると、ますます負のスパイラルに陥り、「わが村はもうおしまいだ。限界集落へまっしぐら・・」というのが、一般的なシナリオです。

 

しかし、このシナリオを書き直す地方自治体が出てきました。

 

学校の統廃合で小中一貫校ができました。義務教育9年間を「6・3」ではなく「4・3・2」の9年間を通じたカリキュラムを行っているのが、長野県木島平村です。異年齢教育に近い、児童生徒のタテの関係がそこにあります。

 

また、地域住民は、米作りや未来塾という地域と学校が一体となった活動やクラブ活動にも講師などで積極参入します。この村の子どもたちは、タテの関係と身近に世の中を教えてくれる先生以外の大人がいる環境で学んでいるのです。まさに、「コミュニティ・スクール」と言えるのです。

 

こうように、質の高い教育環境があることで、明日の地域を担う、もっと大きく言えば、明日の日本を担う若者を育てようという、地域の熱い思いが伝わってきますね。

 

こんな教育環境があるのなら、都会で、待機児童問題に直面し、ちまちま子育てするよりも、いっそ移住してしまおう!という子育て世代も増えていくのかもしれません。

 

過疎化の問題は、魅力ある地域をアピールするために、その土地の特産物を有効活用することが、一番多い考えでしたが、地域が学校を支援し、「地域と学校が協力して子どもたちが人生を切り開いていける・・・」そんな魅力ある教育の場所があることが、これからの過疎化対策の柱になっていくのかもしれません。

 

学校統廃合は、マイナスイメージばかり優先されますが、やり方を変えれば、ピンチがチャンスになるのです。教育を踏まえた地方の挑戦が、これから面白くなってきそうです。