教えない授業

10月22日の運動会まで、1ケ月を切り、今日は、西文グランドで、園児入場からの流れをゆっくりと練習しました。

 

麻袋に体を半分入れて、うさぎのようにピョンピョン跳ねる競技では、得手不得手がはっきりと分かれます。サーキットレースでの三輪車やボール投げも同様ですね。これから、不得手な園児が、苦手意識を持たないで、楽しく少しずつでも上達できるように、取り組んでいきます。

 

さて、「教えない授業」というタイトル・・・とても興味をひきませんか?

 

東京都立両国高等学校で、英語を教える山本嵩雄(やまもとたかお)先生の授業です。

 

山本先生は、今から6年前に、講義型の一斉授業から、「教えない授業」にシフトしたそうです。「教えない授業」と言っても、まったく何もしないわけではありません。授業では学び方を教えるトレーニングの時間と、生徒を放っておく時間を明確に分けるそうです。教えるのは、「分からない時には、どうしたらいいのか」を中1から徹底的に教えているそうです。

 

「こうすると、ある時から生徒が僕に質問しなくなってくる。教師は生徒に題材を与えるだけで後は『放して』しまいます。そして、生徒たちが自分たちで学ぶようになるんです。50分の授業のうち、僕は5分ぐらいしかしゃべりません。文法を教えるのも教科書を読めば分かります。それなのに教師は、文法についてわざわざ板書して教える。僕はそれはやりません。その代り、生徒たちに例えばcanの使い方を1枚の紙にまとめるよう指示します。教師が作るワークシートを生徒に作らせるのです。その中で出来のいいものを選んで生徒に配り、作った生徒に『せっかく作ったのだから、君から説明して』と僕の役割を生徒に移していく・・・」

 

山本先生は、こう話します。こんな感じなら、教師は少しフォローするだけで、生徒たちが自分で授業を楽しむようになりますね。これが「教えない授業」の本質です。

 

教師の役割は、生徒の間違いを正すのも大切ですが、安心して失敗させ、その失敗を乗り越える援助をする。続ける意欲や好奇心を高めるようにすることかもしれません。

 

山本先生は、「僕が、教えない授業を行うのは、自立し、問題解決能力をつけることが、変化の激しい社会で生き抜く力につながると思うからです・・・」と言います。

 

5年後には、こんな授業が当たり前になっていると、日本の若者は、さらに、精神的にたくましく成長できるでしょうね。