未来のお仕事

芥川賞作家の村上龍さんは、ベストセラーにもなった「13歳のハローワーク」の中で、500を超えるお仕事を子どもたちにも分かりやすく紹介しています。そこで村上さんは、「自分の好きな仕事や向いている仕事で生活の糧を得ている人と、そうでない人の2種類の大人があること」「好きな仕事に就けるのは幸福な事だが、そうでなくても糧を得て生きていかねばならない」「仕事は、生きるための手段でなく、生きる目的そのものである」など、自らの考えも多く述べています。

 

先日のテレビ番組での事、京都府にある平均年齢89歳の過疎地で、高齢のおばあちゃんたちが、とちの実を使ったお菓子作りで、年間売上400万円以上稼ぐ仕事ぶりが紹介されていました。インタビューの中で「この仕事をやっているから、こうして元気に長生きできているよ。何もしてなかったら、とっくにあの世に行ってる」と答えていました。まさに、仕事が生きる目的になっている例ですね。

 

子どもたちの「未来の仕事」を考えてみましょう。2030年には、「子どもたちの65%は、大学卒業後、今は存在していない職業に就く」などとも言われています。東京オリンピックのわずか10年後ですから、未来とも言えません。ホワイトきゃんばすの5歳児年長さんたちが、就職をする頃です。

 

朝まで生テレビの、田原総一朗さんは、多くの経営者たちとの人脈があるそうで、これからの時代はどうなるか?の質問に、「将来、人工知能が人間の知能を超え、経済が変わる。どこの会社にも人工知能が入ってくると、新しい産業、新しい仕事もできる」と答えています。

 

しかし、人工知能ができなくて、人間にしかできないことが2つあります。「イマジネーション」と「コミュニケーション」です。考えること、想像すること、そして、人と言葉や感情でかかわることですね。

 

キーワードは、流行りの言葉ですが、「イノベーション」です。モノゴトの新しい切り口、新しいとらえ方、新しい活用法・・・これらを新しいアイデアで、新しい価値を創造する。

 

みなさんは、どう考えますか。おやじ園長は、考え方が明確になってきました。

 

これからの子どもたちに、今まで通り、「答えが決まっていること」を教えるだけなら、「ロボットに、仕事を奪われる大人」になってしまいますね。「答えを自分で考えて見つけること。答が1つだけではないことを知る」を子どもたちに取り組んでもらうことが、ますます大きな課題となってきました。

 

変化に対応できるヒトになるには、今まで誰も考えなかったようなことをひらめく力を持ったヒトですね。子どもたちには、そんな大人になってもらわねば・・・と、私たち大人が真剣に考えなければなりません。