個性を伝える詩

今日は穏やかな日曜日となりました。そんな時に素敵な「詩」を読んでみませんか。

 

安積得也(あずみとくや)

「持ち味」

なぜこの世に 松があり梅がありばらがあるのであるか

なぜこの世に 馬があり 獅子があり 人間があるのであるか

なぜこの世に 地球があり 太陽があり 北斗七星があるのであるか

なぜ人間の持ち味が違い ばらの色に区別があるのか

なぜだか知らない

しかしそういう世界に生きていることが うれしいよ

みんなで手をつないで めいめいの持ち味を育て

集団の持ち味を育て 一つの世界を育てようよ

みんなが同一でないことを感謝する

 

人間が持つ「個性」を素晴らしいものだとは、誰もがわかっていても、それを伝えたり、表現する事は、なかなか難しいですね。ついつい難しい言葉を使ってしまいます。

 

安積得也さんは、1900年(明治33年)に生まれ、大学卒業後は、当時の内務省経済部長として、日本の失業保険の基礎を立案します。その後、栃木県知事や岡山県知事を歴任し、終戦とともに公職を引退し、詩作活動などを行い、1994年(平成5年)に亡くなります。

 

彼は、明治、大正、昭和、平成の4つの時代を生き抜く中で、「個性」が集まって、1つの世界につながっていくことを、この詩の中で教えてくれているような気がします。

 

よく「我々の組織は、どこを切っても『金太郎飴』のようで、皆同じ考えを持っている。まったくぶれない」なんていう、会社のトップのコメントを耳にすることがありますが、そんな組織が一番危ないですね。(笑)

 

〇も□も△も☆も◇も・・・色々あって、それぞれの「個性」が、時にはぶつかり、理解し合うことが、小さな組織でも、「世界」という大きな枠組みでも大切な事です。