サイコロが振れない

今日は、5歳の男の子が屋上に着くと「エンドウ豆の収穫がしたい!」とやる気満々です。「どうしてなの?」と聞くと、土曜日にお土産でもらった、今季初収穫のサヤエンドウがあまりにも美味しかったそうです。普通なら「サヤエンドウが大好き!」という子どもはほとんどいませんが、子どもたちにとって、自分で収穫した野菜は特別です。うれしいですね。

 

さて、今日はサイコロの話です。今、保育や教育の現場で、サイコロを振れない子どもたちが増えているそうです。実際、子どもたちに「サイコロを振ってね」と渡すと、サイコロをその場で振らずに遠くまで投げ、その出目をわざわざ歩いて見に行って「3」などとコマを進めたりするそうです。

 

サイコロは、基本的に他人の前で公明正大に振るというものですので、テーブルで振った時に、落ちたサイコロは無効で「振り直し」というのが、基本的なルールだそうです。

 

サイコロを投げるではなく、振ると言うのは、「振って適当な回転数転がして、テーブル上で止める」という技術が求められるからです。私たち、大人は当たり前のように、サイコロを振りますが、子どもたちにとっては、その「さじ加減」が難しいようです。

 

今の子どもたちは、こうした力加減を学ぶ場が非常に少なく、思い切り投げてしまう姿が見られ、力の加減を経験しないまま大人になる子が出てくるようです。ホワイトきゃんばすでも、確かに、サイコロを振る機会をあまり与えていません。

 

「何事にもさじ加減が大事ですので・・・」なんてよく言いますが、サイコロもまたしかりですね。

 

また、ドイツと日本ではサイコロについて違いがあるそうです。日本のゲームでは、サイコロを振ると素直に出目に従うことが多いですが、ドイツでは複数個のサイコロを同時に振り、好きな出目を使って駒を進めたり、好きなサイコロを振り直すことができるゲームが多いそうです。

 

遊びの中にも「自己決定」を学ぶ場が用意されていて、ドイツらしいですね。ホワイトきゃんばすでは、ドイツ式のサイコロ遊びを取り入れて、自己決定とさじ加減を両方学ぶ遊びを楽しむことにします。