教員の働き方改革

教員の長時間労働が様々な形で報道されることが多くなり、深刻な問題となっています。子どもたちと向き合う時間や保護者とかかわる時間という一番大切な時間以外に、多くの事務作業や部活動の負担も重くなっています。

 

昨日のブログで、宮崎県都城市が、ふるさと納税の寄付金を活用した教育支援の話をしましたが、今日は、岡山県の教育委員会の取組みの話です。

 

「算数のプリントの印刷」「身体測定のデータをパソコンに入力」・・・などなど、「教師業務アシスタント」が、毎朝、教員からの依頼を聞き取っていきます。教員の事務作業の一部をアシスタントが代わりに担うことで、教員が授業準備などにあてられる時間を確保しようと、岡山県の教育委員会が2015年度から始めた制度です。

 

「休み時間をコピー機の前で過ごすか、子どもと向き合えるか。それだけでも大きな違いがあり、とても助かる」

「放課後に翌日の授業で使うプリントをコピーするため、印刷室の前に教員の順番待ちの列ができることはなくなった」と先生たちの働き方改革が少しずつ進んでいるようです。

 

岡山県では、公立小中学校の1/4にあたる約120校にアシスタントを配置しているそうです。限られた予算の中での取組みなので、すぐには全校実施とはいかないようですが、教員の退勤時間は、平均で1時間早まった小学校も出てきています。今までは、夜の9時過ぎまで職員室の電気がついていたのが、午後8時には校舎の施錠ができるようになったとのことです。

 

横浜市も、今年度は約340校の公立小学校のうち30校で同様の制度を本格的に始めたそうです。

 

教員だけではなく、サラリーマンはじめ、様々な組織で働く人たちにとっては、たくさんの失敗を含めて、大きな意味では無駄な仕事などありません。しかし、誰もが平等に1日24時間が与えられ、仕事にかかわる時間も限りがあります。

 

そんな中で、自分の働き方を見直し、限られた時間をさらに有効に使うことは、大切な事です。ただし、「アシスタントに仕事を振って、早く帰れてラッキー!」なんて、表面的な事ではなく、自分がやらなければならない事と他人にお願いできる事。そして、もっと業務改善ができないか・・・との意識が高まれば、有効な取組みになりますね。

 

「今まではこうやってきたから・・・」という、前年踏襲型の仕事ばかりしていると、「考える」ことをしなくなります。そして、何と言っても、仕事が楽しくありませんね。(笑)