里親が少ない日本

お盆休みが終わり、今日から保育園がスタートです。子どもたちは、それぞれの夏休みを楽しんだようですが、パパママのふるさとに行って、おじいちゃんおばあちゃんと過ごした園児が多かったですね。魚を手掴みして、そのまま塩焼きで食べる・・・なんて、贅沢も経験した園児もいます。天気が悪かったので、ほとんど家にいましたという園児も、パパやママとゆっくりと過ごせることができたようです。

 

さて、保育園ではプール遊びで楽しむ・・・といきたいところでしたが、関東地方は、8月に入ってからはほぼ毎日が雨です。今日も、気温が思ったほど上がらず、通常の屋上遊びです。

 

事件発生です!どろんこ広場に、脱走した池のカメが悠々と歩いていました。池はフェンスに囲まれており、すき間はあるのですが、カメが通れるスペースはありません。甲羅が引っかかってしまうからです。それなのに、この夏は、合計10回は脱走しています。

 

子どもたちと「どうして?なぜ?」を考えます。

①カメは、高さ2メートル以上の金網をよじ登って逃げている・・・

②トンビやカラスなどの大きい鳥が、カメをくわえて、池の外に出す・・・

③ガメラのように空を飛ぶことができる・・・

④甲羅がフニャフニャ柔らかくなって、すき間を通ることができる・・・

⑤実は、ジャンプすることができる・・・

3番以降は、子どもたちの夢のある推理です・・・(笑)しかし、不思議です。

 

さて、今日は「里親」の話です。里親とは、虐待や貧困などの理由で親元で暮らせない子どもを預かり、育てる制度です。児童相談所などの面接や家庭訪問、研修を受けた上、自治体に登録されます。私にも、身近なところでは、中学、高校時代の同期が里親の登録が終わっています。

 

実は、「施設から家庭へ」という流れは、世界では当たり前で、オーストラリアでは、保護が必要な子どもの里親率は93.5%だそうです。香港、アメリカ、イギリスが70%以上で、フランス、ドイツ、イタリア、韓国で50%前後に対して、日本は17、5%(2015年度)と、極端に低い数字となっています。日本では、80%以上が、児童養護施設などの「家庭的ではない」生活を送っているのです。

 

保育園や幼稚園も「集団生活じゃないか!」と思われる方もいるでしょうが、園児には、家庭があります。人は、乳幼児期に特定の養育者と安定した関係を築くことで、人格や社会性を養う土台が形成されると言われます。諸外国は、1960年代以降から、里親への委託が増えてきたそうです。この時期、日本では、1回目の東京オリンピックが開催され、高度成長期真っ只中です。少子化の問題もなく、「里親」という言葉も定着していなかったと思われます。

 

厚生労働省は、7年以内に75%以上を里親に預けるという新たな目標を打ち出しました。保育園の子どもたちの中には「特別な事情で親元で暮らせない子ども」は存在しません。以前、児童養護施設の施設長と話をしたことがありました。耳を疑うような話も聞きました。

 

私には、里親制度について長く語る知識がまだ足りません。ただただ、すべての子どもたちが笑顔でいられるように・・・そう願うだけです。