日本の「平均的教育」について思うこと

年中、年長園児の連絡ノートには、昨日、高齢者福祉施設へ行った子どもたちの感想がたくさん書かれていました。「行き帰りの送迎車での時間が楽しかった!」なんて、ピント外れ?のことを言う園児もいたようですが、初めての経験に、子どもたちは多くの話をパパやママにしたようです。

 

さて、今日は、兵庫県に「パティシエ エス コヤマ」を展開する、パティシエでもショコラティエでもある小山進さんの話です。本業は、洋菓子作りですが、今まで、多くの学校で講演などを行っているそうです。少し長くなりますが、小山さんの日本の教育について思うことを抜粋します。

 

『もし僕が学校の先生だったら、普段から言うことを聞いてくれる子のほうが扱いやすいし、話を聞いてほしいと思うでしょう。でも僕は実際には先生じゃない。話をさせていただくときに子どもたちに会うだけで、毎日ではないからこそ、その瞬間に先生が普段言えないことも言える。都合がいいだけに聞こえるかもしれませんが、実は、そういう瞬間のほうが効果がある。

僕らみたいな人間はどんどん活用していただければいいと思います。せっかく招いていただいて話をさせていただくんですから、こちらは限られた時間の中で何かの役に立とうと全力で挑みますよ。

 

そもそも論になりますが、学校の先生になる人の仕組みを変えなければいけないと思っています。何かひとつ「これだけは絶対に負けない」と言えるほどに何かをやりきった人でなければならない、という条件を追加するんです。

先生自身にやりきった経験がないと、やりぬこうとしている子どもの気持ちを汲んで応援してあげることは難しく、夢中になって他のことが疎かになってしまっている子に、正論をかざして注意してしまうかもしれない。でも、その注意はおそらく聞いてもらえないでしょう。聞いてもらうためには、子どもから見た先生が“かっこいい大人”でないといけないんです。

昨年、リオ五輪の閉会式で日本が大絶賛されましたよね。日本の得意技を分かっているプロが集まって、誰も文句を言えないキャスティング、他の国には真似できない日本のアニメーションを交えて作ったから、あんなに絶賛されたんです。彼らのような優秀な才能を育てるには、身近な学校教育から変えていかなければならないと考えています。

子どもたちは先生や親から「夢を持ちなさい」と言われます。それで何となく夢を持つんですが、大事なのはその後。

その夢を達成するには、いつまでに何をすれば良いのか。期限までに思った通りに進まなければ修正をしていくうちに、夢が目標に変わり、さらにいくつもの小さな目標に変わります。それを1つずつクリアしていく癖を、幼稚園や小学校の頃から身につけるような教育をすべきだと思うんです。』

 

もちろんですが、小山進さんの考えの賛否を問うために、ここに抜粋したのではありません。小山さんが思う日本の「平均的教育」は、こうですというだけです。

 

では、あなたはどう思いますか?自分の子どもが、まだ小さければ、どんな教育を受けさせたいと考えますか?

 

10の教科があれば、「全教科平均点の何でもそこそこできる子」が評価される学校か、「100点は1教科であとは、みんな30点以下」を伸ばしてくれる学校がいいのか・・・どちらに魅力があるのかは、あなたが決めることですね。

 

少なくとも、日本の学校が、「100あれば、100の個性的な考え方がある」と言われるようになる時代が早く来てほしいですね。