チーム学校

世界一忙しい・・・と言われているのが、日本の学校の先生です。「働き方改革」で、今は日本中が躍起になっていますが、学校の先生の働き方改革は、単純に、「職員室は21時に消灯」といった対応では済まされません。家で遅くまで仕事をする羽目になります。

 

学校の先生の本務は、学習と集団生活における指導です。しかし、現実は放課後の児童対策や栄養指導、挨拶やマナーなど、家庭教育の範疇までも含まれます。また、部活動に取られる時間は、そこにやりがいを感じる先生だけではありませんね。

 

そこで、最近では「チーム学校」という考え方のもと、カウンセラーや事務職員、外部指導員、地域人材などを1つの「チーム」として、学校づくりをしていくところが増えているようです。

 

横浜市にある教職員約40名の市立富士見台小学校は、今から6年前に、学校の事務職員が「職員室から働き方を変えていこう」と立ち上がったそうです。「若手の教員が多く、個人ではなくチームで働くことが必要」と、事務職員の客観的な判断です。

 

職員室の中央にコピー機が鎮座し、その隣には小ぶりのスタンディングテーブルが置かれているそうです。廊下側の壁には、校内文書を一括管理するための棚にフォルダが整然と並んでいます。今までは、教員一人一人が個々のファイルを持っていたのが、情報共有ができるようになり、スタンディングテーブルは、ちょっとしたミーティングなど、教員同士のコミュニケーションの活性化につながります。

 

立ちながら会議するのは、短時間で軽く打合せをするにはもってこいです。一般の企業では、スタンダードですね。

 

この改革を進めた事務職員は「先生は子どもの方を向いて仕事をし、事務職員はそんな先生たちを後ろから見ている立場。どうしたら仕事がしやすくなるか気が付きやすい。働き方改革で予算執行などに関わる学校事務から提案できることは少なくないと思います」と言います。

 

おっしゃる通りですね。様々な、立場やポジションからの人が、冷静で客観的な判断によって、本質をついた働き方改革につながるのです。