「考えさせる」ことと「指示」のバランス

最近の保育園のブームは「屋上で春を見つけよう!」で、子どもたちは、雑草も含めて珍しい花を見つけては、「春だ~」と騒いでいます。そして、今日は、ビッグな春の出来事がありました。

 

池にカメが泳いでいるではありませんか。長い冬眠から覚めて、エサを求めて子どもたちのもとへ泳いできました。昨年は、物理的には不可能な自分の体よりも狭いフェンスを通り抜けて、10回以上も脱走したカメも、急に姿が見えなくなった時は、「いったいどこで冬眠しているのだろう」と心配していました。ちゃんと、池底でこの冬を過ごしたようです。

 

半年近く、食べ物を口にしていないので、凄い勢いでエサを食べています。今シーズンも、亀の脱走事件で盛り上がることでしょう。

 

さて、新潟県長岡市のある教頭先生の話です。

 

「私は、日々の教職員との関りや節目ごとに行われる教員評価面談の中で、よく『教頭先生どうしたらいいでしょうか』と尋ねられることがあります。今までは、教職員のヘルプに的確な回答を与えるのが良い教頭という認識でした。しかし、それでは、答はいつも与えられるもので、教職員は指示待ちになってしまいます。もし、相手から考えや提案が寄せられない場合は、『あなたはどう考えているのですか』と尋ね、考えを確認したうえで、教頭としての意見を述べるように努めています。人は、自分の考えを明確にしてから他者の考えを聞くことで、主体的な検討が可能となります。」

 

教員に限らず、企業などあらゆる組織でも同じですので、「こんな事・・・言われなくても当たり前だよ・・・」と思ったあなた・・・でも、この当たり前が難しいのです。

 

新人教員や新入社員に対して、「問題点は何?考えてみて」といったところで、的確な回答は得られないでしょう。まずは、仕事を覚えてもらうために、指示を出すことが多いのが現実です。

 

「組織人ひとりひとりが主体的に考えて行動し、その個がチームになることで、より大きな成果が発揮できる」といった内容の言葉は、みなさん、今までに何度も聞いたことがありますね。

 

しかし、本当は、相手の経験やスキルを考慮して「考えさせる」ことと「指示」のバランスを上手にとっていくことが、大切なのです。

 

さぁ~皆さんのまわりを見てください。人によって、そのバランスが違ってきますね。大切なのは、バランスを考えることなのです。