鉄人死す

鉄人とは、無論、衣笠祥雄さんです。亡くなる4日前まで、かすれ声ながら野球解説の仕事をしていたというのですから、やはり鉄人ですね。

 

連続試合出場記録の日本記録保持者 2215試合

プロ野球では、王貞治さんの次に、国民栄誉賞を受賞

赤ヘル一筋

通算安打2543は、歴代5位

通算本塁打504本は、歴代7位

通算打点1448点は、歴代10位

盗塁王も獲得したことがあります

山本浩二・衣笠祥雄のYKアベックホームラン86本は、王、長嶋のON砲106本に次ぐ記録

 

他にも多くの偉大な記録を残した、鉄人が71歳で旅立たれました。

 

私が、中学3年の時、8月だったと思います。対戦相手の巨人西本投手からデッドボールを受けて、左の肩甲骨を骨折したのです。もちろん、西本投手は頭が真っ白になり、次の打者に2塁打をあびるほど動揺します。

 

それでも、翌日の試合に、衣笠選手は代打で出場するのです。広島ファンだけでなく、球場全体が大きな拍手に包まれます。しかし、相手は江川投手です。全てフルスイングの三球三振でした。私も、この試合のことは、はっきりと覚えています。

 

試合後のコメントが素晴らしかった・・・「1球目はファンのために、2球目は自分のために、3球目は西本君のためにフルスイングした」でした。

 

連続試合出場の世界記録が、カル・リプケン・ジュニア選手に破られる前には、「いつか誰かにこの記録を破ってほしい・・・この記録の偉大さが本当にわかるのは、その人だけだろうから・・・」ともコメントしていました。

 

私の中では、最高のフルスイングをする選手は、間違いなく衣笠選手でした。

 

実は、衣笠選手は、凄い偏食の持ち主で、魚はほとんど食べず、肉ばかり食べていたそうです。元阪神タイガースの下柳投手が「野菜を食べないと体に悪いですよ・・・」と言うと、「大丈夫だよ。牛がちゃんと野菜を食べているからな・・・」と答えたそうです。

 

一流のアスリートの中には、実は偏食が多いので、子どもへの食育では、困ってしまいますね。(笑)

 

衣笠選手の懐かしいプレーをテレビのニュースで見ると、無性にキャッチボールがしたくなりますね。衣笠選手も、また広島カープの背番号3番、永久欠番です。みなさんも、この背番号には、様々な思いがあることでしょう。心より、ご冥福をお祈りいたします。