たいせつなのは・・・ゆるすこと

今日の朝の会で、絵本作家のぶみさんの「にんげんごみばこ」のよみきかせがありました。この絵本は、以前ブログでも紹介したことがありますが、保育園の子どもたちに聞かせたことはありませんでした。さて、どんな感想があったか・・・

 

まずは、「にんげんごみばこ」をノーカットで読んでください。

 

いらないひとは いないかい。

きらいなひとは いないかい。

そんなひとは どんどん すてちゃおう。

にんげんごみばこに すてちゃおう。

きょうも にんげんごみばこの まえには、たくさんの ひとが ならんでいる。

みんな いらないひと ばかりで、こまっている みたい。

わたしのママは、いつも「はやくしなさい」ってうるさくいうから すてちゃいたい。

ぼくのパパは、にちようびも しごとで あそんでくれないから もういらない。

わたしの せんせいは、かおりちゃんとばっかり あそんでいるから つまんない。

「でも、ほんとうに すててもいいの?」

にんげんごみばこの まえには、さいごに そうきくひとが いる。

「すてても いいよ。」

「なんで?」

「あきちゃったから。」

「やさしいとこは なかった?」

「うるさいとこも あった。」

「もう、いっしょう あえないよ?」

「・・・・・・。」おんなのこは だまってしまった。

ママが いなくなったら、どうなるんだろう?

「せかいじゅうで いちばん だいすきよ。」って

いってくれたことも、わすれちゃうのかな。」

パパが いなくなったら、どうなるんだろう?

ほんとうは、ずっといっしょに あそびたいんだって

おもっていることも、しらないままかな。

せんせいが いなくなったら どうなるんだろう?

なきやむまで、いっしょに いてくれたことも わすれちゃうのかな。

みんな みんな かんがえた。にんげんごみばこの まえで かんがえた。

「あたし・・・、また こんどに しようかな。」おんなのこが いった。

「うん、まってるよ。」

みんな みんあ かえっていった。いらないひと もって かえっていった。

いらないひとは いるのかな。ほんとうに ぜんぶが やなのかな。

 

どうですか?考えさせられる内容ですね。

 

保育園の子どもたちは、「捨てるなんてダメだよ」と主張する園児が大半でしたが、二人の園児が「捨てたっていいんじゃない・・・だって・・・」と言います。大人は介入しないで、子どもたちの話を聞いていると・・・「捨てる」の反対派が賛成派を説得しています。

 

そして、最後は、全員「捨てるのはダメ」となったのです。ここで大切なのは、反対へ園児を導くことではなくて、すべての園児が考えることです。大人が考える模範解答は不要ですね。