どろいんきょ祭り

日本各地で夏まつりが始まりましたね。保育園の4歳男の子・・・この週末は、おばあちゃんのところでお祭りがあると、甚平をカバンに入れて、楽しみに話をしてくれました。神輿・山車・やぐら・屋台・・・祭りのシーンは、子どもたちにとっても特別な時間です。

 

さて、日本には「奇祭」と呼ばれる祭りがたくさんあります。有名なところでは、7年に一度行われる、長野県諏訪市の「御柱祭」ですね。御柱の上に男たちが乗り、斜面を下るシーンは圧巻です。今まで、何人もの死者が出ているそうです。

 

茨城県笠間市の「悪態祭り」もユニークです。「馬鹿野郎!」「さっさと歩け!」と罵声を浴びせながら練り歩くそうです。

 

愛知県東海市で行われる「無音盆踊り」は、文字通り、音のない盆踊りです。参加者は、イヤホンかヘッドホンをつけて踊るのだそうです。はたから見ると、何とも不気味な盆踊りですね。

 

そして、埼玉県にも、知る人ぞ知る奇祭「どろいんきょ祭り」があります。昨日、どろいんきょに行ってきました。埼玉県上尾市平方(ひらかた)というところが、祭りの舞台です。

 

白木作りのみこしを、民家の庭先など数か所に設置された、ぬかるんだ土の上を勢いよく若い衆が転がしていきます。若い衆といっても、おっさんが中心です。(笑)上半身裸の男たちが、泥だらけになって暴れる姿は、圧巻です。見学者も泥だらけになります。

 

中に数人の女性と、中学生、高校生も泥まみれになっていました。この祭りは、豊年満作

や悪疫退散を願い毎年この時期に行われています。埼玉県の無形民俗文化財に指定された祭りです。昨日は、NHKの取材も入っていました。

 

泥だらけになった後、みこしに、白い布が巻かれます。みこしを立て山車に見立て、今度は、その上に、その年の町役者が立ち、町を練り歩きます。今年は、坂本龍馬とその妻おりょうさんに扮した町役者が、山車の上に凛々しく立っています。おりょう役は、男性で、まるで、お笑い芸人の「小梅太夫」のような風貌で、笑いをとっていました。

 

泥だらけの荒々しさと、地域の祭りらしい、ほのぼのとした空間が、とても良かったですね。なんだかほっとします。

 

私は、地域の子どもたちと、冴えない坂本龍馬と「小梅太夫」似のおりょうさんをロープで引くお手伝いをしたのですが、祭りは、その土地の歴史を残すだけでなく、その土地に住む人たちを無条件で結びつける役割にもなっているようです。

 

近所付き合いが、面倒ではなく、楽しいところで、子どもたちが育ってほしいですね。