大人の発達障害

昨日はNHKの「発達障害って何だろうスペシャル」という番組を見ました。ここ数年、NHKでは、発達障害を取り上げる番組を多く放映していますね。多くの人が発達障害を知るきっかけになっていると感じています。

 

昨日は、大人の発達障害がテーマです。発達障害を持つエッセイストの小島慶子さん、落語家の柳家花緑さん、漫画家の沖田×華(ばっか)さんの3人の著名人が、自身の「苦手」とどう向き合い、どう折り合いをつけているかをたっぷりと語ってくれました。

 

私自身は、保育園の仕事をしているので、「発達障害」にかかわる多くのことを現実の仕事の中で経験し、理解も深まっていくのですが、実は、40歳を過ぎて、PTAの仕事にかかわるまでは、全く知りませんでした。PTAのママから「私の息子は発達障害で・・・」という話を聞いたのが初めてでした。

 

また、発達障害は子どもに関わることで、大人になればなくなると考えている人が多いですが、発達障害は「脳の特性」と考えられているので、大人になってもずっと付き合っていかなくてはいけません。というより、番組の3人のゲストのように、大人になってから、自分が発達障害だったと知ることが多いのです。

 

ホワイトきゃんばすの子どもたちの中には、月に1回程度、近くにある特別支援学校に療育で通う園児が、卒園児も含め数人います。支援学校の教員に保育園での生活を見学に来ていただき、専門的なアドバイスをいただくこともありました。

 

対象の園児に対して、かつては、「何でできないの?」と問うことが多かったのが、じっくり見守るスタンスに、少しずつですが職員の対応も変化してきました。保護者とは、当然のことですが、小学校の就学だけでなく、大人になってからのことまで、話し合っています。

 

番組では、発達障害を持つ人が7割となる会社も紹介されていました。彼ら彼女らが持つ才能を引き出すための環境工夫があります。保育園の子どもたちが大人になる頃には、このような会社が増えているでしょう。

 

「君は苦手なことがあるのかい・・・それで、何が苦手なの?」「そうか・・・それなら、○○に気をつけるよ・・・それから、不都合なことがあったら、何でも遠慮しないで言ってね」なんていう会話が当たり前に行われるように、一般企業の職場の雰囲気も変わっていくことでしょう。

 

相手の違いを認める・・・この考えは、ますます私たちの生活の中に、広がっていかなければいけません。