キラリと光る少数派意見

鉄道に詳しい6歳男の子は、2020年春に開業予定の、品川、田町間の新駅の名前が、「高輪ゲートウェイ」になったという新聞記事を見入っていたそうです。彼の登園前に、他の園児から「園長先生、問題出して!」というリクエストがあり、この新駅の名前は何ですか?という問題を出したのですが、当然のことながら、誰も分かりません。

 

彼が登園して、ようやく正解が出た次第です。(笑)

 

1971年の西日暮里駅以来の、山手線新駅の駅名が決まりました。駅名が発表されると、少し微妙な空気が流れたようです。

 

その理由は、事前の駅名公募で64,052件の応募があり、1位は「高輪」で8,398件、2位「芝浦」3位「芝浜」と続き、決定した「高輪ゲートウェイ」は、36件しか応募がなく103位と少数派だったからです。

 

JR東日本のコメントでは、過去と未来、日本と世界、そして多くの人々をつなぐ駅として、街全体の発展につながる願いが、この駅名に込められているという説明です。

 

こう聞くと、最初から決まっていたんじゃないの?公募をする必要があったの?と疑ってしまいますが、ここら辺のことはどうあれ、いつの間にか、この駅名に私たちの耳が慣れ、自然と受け入れることになるのでしょう。私は、個人的には、カタカナが入るのではなく、おもいっきり「江戸」を意識した名前にしてほしかったですが・・・(笑)

 

さて、今回の「高輪ゲートウェイ駅」のように、よのなかでは、必ずしも多数派が決定となることばかりではありません。ヒット商品の名前の中には、誰もが考えるような多数派意見よりも、誰も考えつかないような少数派意見の方が、ヒットにつながることが多いですね。

 

国会での議決には、数の論理が働きますが、私たちのまわりでは、そうでもありません。企業に勤めるあなたなら、何度か経験していることかもしれません。昔の会社なら、上司が発言したことに、みな賛成、右にならえ・・・という会議が多かったでしょうが、今は、一人一人の少数派意見を大事にする企業が、伸びている会社とも言えますね。

 

私も、サラリーマン時代に、生意気にも「〇〇支店長と、違う考え方になりますが、私はこう考えます」という発言をよくしていました。それで、人事上の不利益は一度もなかったので、いい会社に勤務していたと、つくづく思っています。

 

時代の流れもありますね。私たちは「キラリと光る少数派意見」にきちんと耳を傾ける習慣を持つことが大切になってきます。