男女混合名簿

今日は、自分の体力が落ちたというか・・・とろくなったというか・・・残念な出来事がありました。子どもたちの布団を持って、高さ60センチの脚立の上でバランスを崩して、そのまま後ろに倒れ、お尻を強打してしまったのです。

 

激痛で横になっていると、「園長先生大丈夫?・・・」と子どもたちの声が聞こえてきます。そして「園長先生…死んじゃったの?」という2歳女の子の声に、このまま倒れているわけにはいかないと、上半身を起こして、引きつり笑顔です。自分の運動能力の低下に真面目に向き合っていかねば…と思った次第です。

 

さて、私が、小学生の頃は、クラスの名簿は男女に分かれていました。先に男子が呼ばれ、次に女子の順です。とくに、何の疑問も持たずに卒業したものです。

 

しかし、時代が変わり、「教員が不必要に男女で分ける姿勢が、性役割の意識を子どもたちに植え付けることになる」という考えから、性別にとらわれることなく活躍できる社会の構築のために「男女混合名簿」は、すでに1990年代頃から広まり始めたそうです。私の子どもたちも、小学校、中学校の入学式や卒業式は、男女混合で名前が呼ばれていました。

 

そう言えば、保育園の名簿も、生年月日順で、男女混合です。しかしながら、そこに、ジェンダーフリーという考えは込められていませんね。ごく自然に、混合名簿になっただけです。

 

みなさんは、「男女混合名簿」について、どのように考えますか。

 

宮崎県では、昨年から、「性で分けない名簿」の導入をめぐる動きが注目されています。保護者が中心となった市民団体「みんなちがってみんないい!」が、約9800人分の署名書を県教育委員会へ提出すると、10%に満たない「男女混合名簿」導入の小中学校が、5割を超えたそうです。

 

この活動を機に、男女の性に限らず、高齢者や障害のある人、性的少数者、外国籍の人などへの配慮も広まっているそうです。

 

また、反対の意見としては、小学生になったばかりの低学年の児童は、まだ、自分が「男の子」なのか「女の子」なのか、そういう区別を認識しなければならない。自分は、男の子だとか女の子だとかの自己意識が、アイデンティティーの基礎になる。それがないと、大人になって、ひきこもりなどにつながる。と考える人もいます。

 

男女混合名簿の導入は、全体としては広がっていますが、一部では、取りやめる動きもあります。上記の考え方は極端ですが、体育の授業、健康診断、テスト時の男女別の配布などでは、支障をきたすので、男女混合と男女別を併用する学校もあるようです。さいたま市の小学校も併用パターンと伺っています。

 

そろそろお気付きですね。「男女混合名簿」は、あくまでも手段の1つで、本質は、「みんなちがってみんないい」という考えが、当たり前の世の中になっていくように、教師自身が「男女混合名簿」をちゃんと理解することが大切ですね。

 

今では、全国の多くの小学校で、男女問わず、先生は「○○さん」と児童の名前を呼びます。○○君や○○ちゃんとは呼ばないのです。これも、ジェンダーフリーの考えによるものですが、子どもたちに、その理由を教えることが大切なのです。