どこを見る・・・どこに立つ

お正月なので、少し真面目に考えてみました。

 

かつての営業マン時代は、同業他社に対して、いかに優位な仕事をして「勝つ!」ことに、全力で取り組んでいました。また、百貨店などの得意先へは、いかに、自社に優位な条件で商売ができるよう、その折衝力やプレゼンテーション能力を磨き、これまた「勝つ!」ことに全力で取り組んでいました。

 

はい。ビジネスですから、当たり前です。

 

保育園での仕事をするようになると、今度は、他の保育園に負けない取組みやサービスを行おうと、これまた「勝つ!」ことにこだわってきました。公務員が職員の公立保育園ではない民間の保育園が、生き残り、子どもたちのために、また保護者へのサービスのために・・・これも当たり前のことです。

 

しかし、正月のテレビ「下町ロケット」に、まんまと頭を殴られました。(笑)

 

無人農業用トラクター開発競争で、ライバル会社の商品に致命的な欠陥があることが分かると、最後には、自分の会社が持つ特許をライバル社が使用することを認めるのです。

 

自分の町工場を倒産に追い込んだ男、自分を会社から追い出した男への復讐だけで、卑怯な手を使ってでも商品化した無人トラクターに欠陥があれば、「ざまあみろ!」で、無情にも突き放すのがビジネスですが、佃製作所は、ライバル会社ではなく「農家の姿」を見たのです。自分の立ち位置を「日本の農業をどう守るか」に置いたのです。

 

ドラマですので、最後は、涙・涙・の感動シーンでした。池井戸作品のスカッとするところは、悪しき相手を倒して大逆転のシナリオが相場なのですが、「下町ロケット」では、違う感動がありましたね。

 

大人になって、いくら年を重ねても「人間小さいなぁ~」という自分を今までたくさん見てきました。(笑)

 

でも、今年は、少しでも「どこを見る」「どこに立つ」を考えて、大きく生きていきたいですね。私なんぞは、まだまだです。