絵本の読み方

子どもたちの「鬼の面」が完成しました。今年の作品は、カラー段ボールをベースに、目・鼻・口などのパーツを子どもたちが自由にチョイスして、顔の好きな部分に貼っていきます。それぞれの鬼の面が、微妙に違っていて個性的です。今年も広い屋上で、とことん豆まきを楽しみます。

 

さて、絵本の読み聞かせについて最近よく「読み聞かせは感情を込めたり抑揚を付けたりせずに淡々と読んだ方がいい」と言われます。読み手による過剰な脚色が、子どもの想像力を削いでしまうからだそうです。

 

ある番組で「落語家」「アナウンサー」「普通のお父さん」という3人の男性が読み聞かせをする実験が行われました。

 

落語家の表情や手振りを付けた読み聞かせは「あのおじさん面白い」と大いに盛り上がり、アナウンサーの時は、じっくりと聞き入り「読むのが上手だね」となり、そして、お父さんの読み聞かせの感想を聞くと「お話が面白かった」と子どもたちが答えたそうです。

 

話すプロの魅力をそれぞれ感じながらも、物語りが一番伝わったのは、少しつっかえながら読んだ、普通のお父さんだったのです。

 

「読み聞かせが大事です」なんていう子育てマニュアルに振り回されるママにとっては、今は、ネットでたくさんの情報が入り、「読み聞かせをしなければ・・・それで、どんな風にやるのがいいのかしら・・・」なんて、まじめに考えてしまうのかもしれませんね。

 

ホワイトきゃんばすの読み聞かせは、主任の先生がやるのですが、それはそれは、演劇的で、物語りの中に、子どもたちが入り込んでしまうほど、見事な読みっぷりです。もちろん、子どもたちは、「○○先生スゴイ!」ではなく、絵本のストーリーに夢中になるのです。

 

もうおわかりですね・・・「こんな読み方がいい」という1つの答えはありません。子どもも個性色々ですからね・・・要は、「読み手」も「聞き手」も楽しさを共有できればいいのです。

 

それから、「家庭の味」とか「おふくろの味」という言葉があるように、子どもにとっては、ママの読み方が一番慣れ親しんでいるのです。ママが「普通」に読んであげればいいのだと思っています。

 

毎日必ず・・・となるとしんどいですが、ちょっと余裕のある時だけ、自分も楽しく本を読んであげることが、子どもにとっては大事なのです。