保育園・幼稚園から小学校教育への接続

いも煮会が終わったので、今日は、屋上ファームにある大根や長ねぎを子どもたちが好きなだけ収穫しました。大きなカブのように見える、聖護院大根もあります。収穫用ボックス4つが山盛りの収穫量です。

 

子どもたちへの今日のお土産になったのですが、昨日のいも煮会の食材となった野菜ですので、おうちでの話が盛り上がってくれるとうれしいですね。

 

さて、保育園や幼稚園から小学校に入学するにあたって、ここ数年、連絡協議会などを通じて、様々な形での連携体制がとられています。

 

昨年4月から全面実施された、「新・保育所保育指針」「新・幼稚園教育要領」には、保育園と幼稚園の壁をこえて、小学校の教員と「幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿」を共有するなどして連携し、幼児教育と小学校教育がスムーズに接続できるように努めることが盛り込まれています。

 

今までは、小学校との連携は、それぞれの学校にお任せに近い状況でしたが、初めて、具体的な姿を幼児期から小学校に入学する際に引き継いでいこうという形になったのです。

 

もちろん、まだ、初年度でもあり、全国の中で「10の姿を引き継ぎます」とした小学校は、まだ少ないのが実態ですが、今後は、必ず広まっていくと思っています。なぜなら、「10の姿」の内容は、とても具体的で、小学校、中学校、高校、そして大人になっても継続し、成長していく内容だからです。

 

昨日出席した、保幼小連絡会議でも、10の姿についての具体的な行動や姿を小学校の担当と話をしましたが、参加した他の保育園、幼稚園では、「10の姿」に触れるところはありませんでした。

 

まぁ、最初はこんなものだろう・・・と思っていたのですが、保育園、幼稚園の中には、小学校とのスムーズな接続内容を勘違いしている園があるようです。それは、「小学校の生活や学習内容を先取りする」ことに必死になる幼稚園などが多く存在していることです。

 

ホワイトきゃんばすでも、年長園児は、1月から「お昼の勉強タイム」を行っていますが、小学校教育の先取りではなく、「勉強って楽しいもの」を感じてもらうための時間にしています。例えば、今日遊んだことを、字でも絵でも好きなように書いて・・・といった内容です。

 

ところが、小学校入学までに、「ひらがなが全部書ける」「漢字で自分の名前を書ける」「数字は100まで言えて、簡単な足し算もできる」といったことをさせる方針のところもあります。それぞれの園で色々な考え方があるでしょうが、小学校1年の担任に言わせれば、なまじ知識があると、「授業は簡単だ!」とバカにしてしまい、学ぶことがおろそかになる問題も発生します。

 

「10の姿」に見る就学前の子どもたちの具体的な姿から、発達や学びをつなぐことが、これからの教育・・・「自分で考えて自分で答えを出せる人」になっていくためには重要であると、私は考えています。

 

「こんなの知ってるもん・・・なんだ小学校の勉強なんて簡単!」といって小学校に入学した子どもは、2学期3学期と今までの知識の貯金が通用しなくなると、とたんに、壁にぶちあたると言われます。

 

知識の詰め込みは、幼児教育から小学校へのつなぎだけでなく、様々な人生の節目で、これからは、見直されていくことでしょう。

 

子どもを持つ親にとっては・・・あせらないで、じっくり子どもの主体性を磨いていきませんか。