カエルの合唱

年長園児が、秋に初めてピアニカに触れた時の練習曲が、「カエルの合唱」でした。今日は、とてもゆるいカエルの話です。(笑)

 

♬~カエルの歌が聞こえてくるよ♪~の誰もが知っている童謡です。歌いだしのタイミングをずらす輪唱で、よく歌われていますね。実は、本物のカエルの鳴き声自体にも輪唱のような法則があるそうです。

 

カエルを専門に研究する大学教授の話では、多くのカエルはオスしか鳴かないそうです。そのオスが、なぜ鳴くのか?それは、オスがメスにアピールしたり、縄張りを主張したりするためといいます。

 

一匹のオスが鳴き始めると、そのオスにメスを独り占めにされないように、別のオスも鳴き始めます。ただし、鳴き声が重なってしまっては、メスにうまくアピールできません。そのために、タイミングをずらして輪唱のように鳴くのだそうです。

 

しかしながら、競い合うように鳴いてばかりでは疲れてしまうので、みんなで合唱する時と休む時を規則的に繰り返しています。全体に指示を出す指揮者のようなカエルがいないのに、規則的に行動しているのが、カエルの不思議なところですね。

 

しかし、そんなカエルも、環境の変化に弱く、数が減ってきているそうです。どこにでも見られたトノサマガエルも将来的には絶滅が心配されているといいます。

 

春になり、冬眠から目覚めたカエルが、田植え準備で水を入れた田んぼで、賑やかに鳴く風景が、ここさいたま市でも少なくなってきましたが、どうですか、この春は、「カエルが輪唱している」というイメージで、子どもとカエルの鳴き声を聞いてみませんか。