通知表の「所見」が味気ない

今日、明日が、全国の公立小学校の多くが終業式となり、春休みに突入します。春休みは、夏休みと違って、進学、進級となり「宿題」がないので、子どもたちがリラックスしているように見えます。(笑)

 

さて、終業式で子どもたちが持ち帰ってくるのが「通知表」です。そこには、各科目の成績があり、最後に、「学校から家庭へ」の「所見」があります。これを読むのが楽しみな保護者が多いと聞きます。

 

「体育の『マット運動あそび』では、前まわりがなかなかうまくできず悔し涙を流す場面もありましたが、諦めずに繰り返し練習していました。○○さんのできるようになりたいという気持ちの強さが感じられました」こんな担任のコメントに、親の知らないところで頑張る我が子の姿に、熱いものがこみ上げたという、ある母親・・・

 

しかし、2年で担任が変わると、「○○発表会で、こういうことをしました」みたいな報告のようなコメントになったそうです。発表会は、親も見ているので、そんなことは分かっているよ・・・と、味気ないコメントにガッカリしたそうです。

 

最近は、通知表の所見が「つまらない」「味気ない」と感じることが多くなったようです。これは、先生が多忙で、所見に時間をかけられないという理由や、学校の方針もあるようです。

 

学校によっては、ミスやクレームを恐れるあまり、所見には誤記載防止のため、個人名は入れず、内容も主観を省くよう指導しているところもあるそうです。

 

「ハナコさんが花壇の花に欠かさず水やりする姿をすばらしいと思いました」が「水やり係として、花壇の花に欠かさず水やりを行いました」になってしまうのです。

 

確かに、これでは味気ないですね。「うちの娘が水やり係をしている事は知っていますが・・・」という親のボヤキが聞こえてきそうです。

 

さらに、最近では、「新システムの導入で、所見の文字数が制限されました~」なんていう学校もあるようです。書きたい事が、文字数制限で書けなくなるとは、本末転倒ですね。

 

ホワイトきゃんばすでは、月末に、「子どもたちの成長記」として、園長の主観たっぷりのコメントを保護者へフィードバックしています。もちろん、いい事だけでなく悪いことも正直に書きます。

 

保育園では、成績表はありませんが、連絡ノートが子どもたちの大切な宝物になります。毎日の子どもたちの様子や、月に一度の園長コメントが、成長の足跡として刻まれます。

 

通知表の所見が味気ないのは、教師の優先すべきことは、授業準備という考え方もあります。やることがたくさんありすぎて、現実は、クラス一人一人の成績表を徹夜をして書き上げることもあるかもしれません。

 

私の所見は「味気ない報告文のような内容なら、なくてもいい。ただし、所見を書くのなら、数字の評価だけでは表せない部分をしっかりと書いてほしい」と思うのです。