専門高校の存在感

今日は、母の一周忌法要を行いました。この1年は、仏壇に向かって、今日の出来事を報告するという新たな生活習慣ができました。「右足が痛いから、治してくれる?」なんて、しょうもないことを呟いたりしています。

 

さて、商業高校や工業高校などの専門高校や専門学科の生徒比率は、昭和30年代では、多くの県で4割を超えていました。日本の高度成長を担う中堅技術者の養成を期待されたという時代背景がありました。

 

しかし、現在では、その比率は下がり、最も低い神奈川県では、1割でしかないそうです。昭和50~60年代に、第2次ベビーブーマーを吸収するために新設された高校の大半が普通科だったためです。大学進学志向の高まりもあって、今の高校は、普通科が当たり前になっていますね。

 

私の世代もそうでしたが、明確な人生の目的を決めずに、なんとなく普通高校に行って、何となく大学に行くという若者が多かったような気がします。みんなと同じが安心な時代でした。

 

ところが、時代が変わり、いよいよ「令和」時代に突入します。成年年齢が18歳に下げられるのを機に、若者の考え方も、親世代の考え方も変わってきています。「みんな一緒」から、「みんな違ってみんないい」と、それぞれの個性や違いを認める時代になってきました。

 

そんな時代になれば、18歳で社会に出て、自分がやりたい事を早く実践する若者が増えていくのかもしれません。あらためて、高校教育の意義が問われます。自分の目的につながる専門的な勉強をする若者が、あるいは、「自分で考えて自分で答えを出した」若者が学ぶ環境を考えると、専門高校の存在意義が大きくなるのかもしれませんね。