学校給食を「生きた教材」に

今日の屋上遊びは、捕まえた10匹の「ナナホシてんとう虫」をアブラムシがたくさんいる葉におきました。すると、てんとう虫がアブラムシを食べています。

 

シロツメグサの花を集めて、ブレスレットを作る女の子や四つ葉のクローバーを探す男の子・・チガヤという野草がふわふわの綿毛になってきたので、それを集める女の子・・完成したミドリガメのおうちだけでなく、子どもたちの五感が刺激で満たされます。あっという間に時間が過ぎていきます。そして、子どもたちの目がギラギラしています。(笑)

 

さて、今日は学校給食の話です。奈良県五條市の小学校のある日のメニューは、イノシシの肉を使ったカレーです。「口の中でとろけるくらい、肉が柔らかくておいしいかった」と子どもたちが言います。

 

実は、五條市におけるイノシシやシカなどによる農作物の被害額は、年間約5500万円にもなるそうです。そこで、市は、捕獲するだけでなく直営の野生獣肉(ジビエ)処理加工施設を設立し、学校給食などに有効活用しているそうです。

 

子どもたちは、イノシシ肉のカレーを珍しいから食べるだけではなく、農作物の被害の現状や、どうしてイノシシが畑まで降りてくるのか?など、自然とのつながりを学んでいるのです。

 

また、京都市では、自治体で備蓄している非常食を賞味期限が切れる前に、有効活用しています。翌年度に賞味期限を迎えるアルファ化米を使い、公立小など68000人分の五目御飯を調理します。ねらいは、アルファ化米の戻し方を学校で教え、災害への備えを学ぶ教材としているのです。

 

まさに、学校給食が時代に応じて進化しています。食品ロス削減という社会課題にも、こうした取り組みは「生きた教材」として、子どもたちの食育に生かされているのです。

 

学校給食は、栄養をとることが目的だった時代がありました。しかし、今では、食文化や産業など幅広い分野の学びにつながっています。教員も含め、私たち大人の意識も変わっていかねばなりませんね。

 

食べること・・・から学ぶことは、さらに多様化していくのです。