子どもに「与えなければ・・させなければ・・」

「園長先生・・・ピクニックランチだよ!」と4歳女の子が言ってきます。おままごとコーナーにある様々な布切れを広げて、そこに食材を並べて、素敵な演出をしています。3歳男の子との共同作品です。

 

こんな感じで、子どもたちが「とことん自分がやりたい遊びに集中する」姿を見ている時は、とても幸せな気分になります。でも、この光景は保育園では日常茶飯事です。

 

ママたちは、勉強や習いごとなど、子どもに「与えなければ、させなければ」と義務感や切迫感を持っていると感じる時があります。保育園で多くの子どもたちを見る立場で言えることは、この子どもたちが生きていく未来は、私たちが想像できない世の中になっていることだけは間違いありません。今の仕事の4割がAIに代行されているとか言われていますね。

 

そんな予測できない時代を生きていくのに必要な力は「得意なことを思いっきり表現する力」「いきいきとした笑顔」といったところでしょう。この力を作るのが「遊び」だと思っています。

 

今日は、小学生と年長園児を連れて、カメの捕獲に挑戦です。カニかごの仕掛けを使います。エサの煮干しをセットするするだけで、子どもたちの目がギラギラです。カニかごを川底へ沈めて待つこと1時間・・・その間は、ザリガニ採りをしました。カメのエサにするためです。

 

このザリガニ採りに子どもたちがはまります。ザリガニとたぶんブルーギルの稚魚と思われる魚をたくさんとりました。子どもたちは、こんな遊びの中で集中力が鍛えられていきます。

 

そして、カニかごを子どもたちが引き上げます。子どもたちの期待とワクワク感がマックスに・・・しかし、残念!カニかごは空っぽです。(笑)「もう一回やりた~い」と言う子どもたちですが、つづきは、また来週です。

 

遊びの中で子どもは興味のままに動き、最も自分らしい時間を過ごします。動いたり考えたりしながら、何が好きで何が得意なのか、自分を知るのです。遊びの中には、そういった子どもの「真実」があるのです。

 

こればっかりは、ママが頑張って与えてあげられるものではありません。子どもが自分の力でつかみ取るものなのです。

 

なんて・・・硬い話はこれくらいにして、こどもがとことん遊べるように・・・大人は少しだけ演出してあげましょう。あとは、遊びに夢中になっている子どもを黙って見ていればいいのです。