「男らしく」の重圧

今日の園長の課外授業は、かつて、サッカーJリーグの大宮アルディージャが練習場として使用していた、秋葉の森総合公園で、遊具遊びや自然のままの遊歩道の観察など、大いに五感を刺激しました。

 

そして、さらに子どもたちが大興奮の瞬間です。カメの捕獲に成功したのです。それも、甲羅のサイズが25センチもあるビッグサイズのアカミミガメです。あまりに大きいので、リリースしようと言うと、「屋上のカメのおうちで飼いたい!」ということで、バケツの底の部分にちょうどはまるほどの大きさのカメを保育園に持ち帰りました。お昼寝が終わった園児たちも、ビックリ!です。

 

さて、社会的な性差、いわゆる「ジェンダー」の問題は、どちらかというと、女性からの視点での問題点が多く指摘されることが多かったですね。セクハラ問題などが、今でも大きく取り上げられています。

 

1986年、ちょうど私が就職活動をしている年に、男女雇用機会均等法が施行されたのでよく覚えています。企業の面接で、男女雇用機会均等法についての質問を多くされました。「女性自身の意識が変わっていけば、男女が平等に仕事をするという風土が進んでいくと思います。しかし、女性自身が変わらなければ、時間がかかるかもしれません」なんて、偉そうに答えたような記憶があります。

 

そして、今では、男性視点で「ジャンダー」の問題を考えるイベントが多く開かれているそうです。

 

つまり、女性を取り巻く環境はこの30年で大きく変化しました。女性が変わると言うことは、男性も変わらざるを得ない。企業では、女性の採用数や管理職数の増加を目指す動きが活発化し、自分の父親時代に比べて賃金の上昇が期待できないにもかかわらず、いまだに稼ぎ手の役割を期待され、プレッシャーを感じるという内容です。

 

私たちが、無意識に子どもたちに使ってしまう「男なんだから・・・」「もっと男の子らしくしなさい・・・」も、受ける方によっては、この言葉がプレッシャーになるというのです。

 

難しい世の中になってきた・・・と嘆く前に、私たちは、自分の考え方も言動も考えてみる必要があるようです。