麹町中学校

本日見学に来たママは、東京の五反田で生まれ育った都会人です。3年前に結婚して、さいたま市に引っ越しをするまで、畑を見たことがなかったそうです。

 

屋上の見学が始まると、9月に植えたジャガイモに「これがじゃがいもですか?触っていいですか・・・何か産毛が生えてますね」と、子どものように目を輝かせています。「オクラって、こうやって実がついているのですね・・・えっ花が実になるんですか・・・花もネバネバしてるなんて・・・秋ナスってこれですか?・・・インゲン豆?」と驚きのコメントが止まりません。(笑)

 

さつまいもの試し掘りをすると、土の中からおおきなイモが出てきました。「私、芋掘りもしたことがないんですよ・・・野菜は、スーパーでみるだけ・・・私も、子どもと一緒に保育園に通いたい」と言い出します。屋上のたくさんの生き物たちにも感動したようで、「こんな環境で、我が子が遊べるなんて・・・うらやましい」と、来年度の入園を即決されました。

 

今日は、有名な「麹町中学校」の話です。教育関係者の間では、この都会の真ん中の公立中学校の工藤校長の大改革を知る人は多いです。

 

以前に、おやじ園長のブログでも紹介しましたが、「中間、期末の定期テストなし」「宿題なし」「学級担任制の廃止」の中学校です。もちろん、テストなし宿題なしで、子どもたちの学力がアップしている理由がちゃんとあります。

 

工藤校長は、一番の目標に「自律」を掲げます。自分で判断し行動できる生徒になることが目的です。そして、子どもたちが社会に出てから、通用する人間になることを見据えて、教育をしています。この目的にまったく関係のない、過去の学校慣習などは廃止していきました。300以上の改革を行ったそうです。

 

明確な1つの目標があれば、それを達成させる手段は、生徒それぞれにある。そこを権限委譲することで、生徒のモチベーションが上がると考えるのが工藤校長です。「これは、校則で決まっているからダメだ!」と理由のない、あら捜しなど、子どもが社会で活躍することと関係のない、今までの学校の過去の継続事項を指摘します。

 

私は、民間企業で働いていましたので、工藤校長の考え方は、いわば、当たり前の考え方です。しかし、私が驚いたのは、工藤校長は民間出身の校長ではなく、ずっと、教育畑にいた人です。しかし、彼は、自分の判断で「これはおかしいぞ?」を次々と改革していったのです。そして、今では、民間企業の人事担当者が、工藤校長の改革を自分の会社に活かそうと、見学が絶えないそうです。

 

「自分で考えて自分で答えが出せる大人になる」これは、保育園ホワイトきゃんばすでの考え方です。まだ、小学校へ入学する前の園児たちの大人になった時の姿を見ています。異年齢保育も、子どもたちが社会に出ると同じ年齢や学年の組織やチームなどないので、タテの関係はその予行練習でもあるのです。

 

こうして、日本の学校は、子どもたちが社会に出てからのことを考える教育に変わっていくことでしょう。麹町中学校の取組みは、全国に広がっています。