数字の裏にある真実

今日の寺子屋は、クリスマスカタログを見ながら、「サンタクロースにお願いしたいおもちゃを選んで、その理由も一緒に発表してください」を行いました。カタログには、たくさんのおもちゃがあるので、子どもたちは大いに盛り上がったのですが、年長園児には、自分が選ぶおもちゃではなく、ペアを組んだ相方が選ぶおもちゃを考えて・・・が課題です。

 

年長にもなると、友だちの好きなことをちゃんと観察しているようで、マニアックな恐竜のおもちゃを選んだ子は「○○君は、クイズ王だしこだわりがあるので、仮面ライダーとか、みんなが選ぶようなものは欲しくないと思ったので、これにしました」と、なかなか的を得た答えです。

 

「○○君は、普段からポケモンが大好きで、ポケモンゴーもやってるから、このポケモンソードにしました」「○○ちゃんは、ローラースケートが得意でスポーツが大好きだから、このキックボードにしました」などなど、素晴らしい回答が続出です。

 

さて、中学校のいじめの公立と私立の比較を文科省の統計から見てみましょう。

 

いじめの認知数は、私立よりも公立で多いというデータが出ました。生徒1000人あたりの認知件数は、公立は31.5件ですが、私立は11.9件となっています。

 

この数字を見て、「お金はかかるけど、やっぱり、自分の子どもは、公立よりも私立を中学受験させた方がいい・・・だって、いじめのリスクが少ないから・・・」と考えたあなた。「ちょっと待った!」です。

 

公立中学校は、教育委員会の指導もあり、「学校にはいじめが必ずある」という前提で、いじめの把握には本腰が入っているのが、実態です。それに対して、私立中学校は、生徒募集に響くので「うちの学校にはいじめが多くある」なんて、決して言えませんね。

 

実際、私立校のいじめ対応には不満が多く、公立でいう教育委員会のような指導機関が必要だという声もあるそうです。少し、うがった見方かもしれませんが、私立校は、問題のある生徒は退学させればいいと考えている学校もあるかもしれません。人事異動もほとんどないことが、マンネリ化の根源になっているとも言われています。

 

私は、世界の共通語は、英語ではなく「数字」だと思っています。企業がプレゼンテーションを社内外で行うにも、数字によるデータの裏付けが必要不可欠ですね。「多い・少ない」という言葉は、人によって受け止め方はまちまちですが、100キロの体重といえば、誰もが巨漢をイメージすることができます。

 

しかし、このいじめの公私比較のように、裏側にある真実が隠れている数字が時にはあります。ここを私たちは、見落とさないようにしないといけませんね。難しいことかもしれませんが、真実は、必ず一つなのです。(どっかで聞いたセリフかな?)