リーダーと性差

朝の時間「園長先生・・・チョウがいるよ!」と男の子が羽化したモンシロチョウを見つけました。これで、2匹目となります。「どのサナギからチョウになったんだろう?」と、子どもたちが飼育ケースを観察します。

 

「クリスマス発表会で、ちょうちょを歌うね・・・」なんて、子どもたちは会話を楽しみながら、この冬は、季節外れの蝶の観察で盛り上がりそうです。

 

また、今日は、卒園児の小学1年生の女の子が、作文コンクールで入選し賞状を持ってきてくれました。園長が読み上げて、彼女に渡すと、「それ・・・さっき校長先生がやってくれたから・・・」と言いながらも、嬉しそうです。何やら、イルカがテーマとのことで、作文が戻ってきたら、読ませてもらいます。園長としては自慢の話です。

 

さて、日本の場合は、女性が管理職やリーダーに就く人事が、最近になって増えてきました。しかし、リーダーの数学習熟度のデータを見ると、日本の現実が露呈されます。

 

仕事を持つ人を数学的習熟度のレベルで3つのグループに分け、リーダー(他の従業員を管理・指揮する人)の割合を出すと、日本の男性では、学力レベルが上がるにつれてリーダー比率が上がるという予想通りの結果が出ました。

 

しかし、日本の女性では、学力レベルに関係なく女性のリーダー比率が、2割にも満たないばかりか、女性の高学力群が男性の低学力群にも大きく劣るという結果となっています。つまり、日本では、女性のリーダーは能力に関係なく低く、優秀な女性がリーダーとして活躍できていないという結果です。

 

これが、管理職に男女の差がほとんどないアイルランドでは、男女同じ比率で、学力レベルとリーダー比率が正比例となります。

 

この数字からも、日本が能力よりもジェンダーの国と言われても仕方ありません。民間企業の実態は、女性が管理職になっても、色メガネで見る男性がいたり、同じ女性から足を引っ張られることもあります。

 

こうなると、現在学校に通う子どもたちの意識の変化に期待するしかないかもしれませんね。ということは、女性の校長先生が、能力主義で増えていかねばなりません。データでは、中学校校長の女性比率は、欧米では50%と男女の差はありませんが、日本はわずか7%です。

 

逆に考えれば、この7%を増やしていけば、若い世代の考え方が、男女問わず能力主義での仕事が、当たり前になる世の中に変わるチャンスです。どうですか・・・文科省レベルで進まないなら、自治体の教育委員会レベルで、風穴を開けてもらいたいですね。