子育て家庭を孤立させない

ゴールデンウイークが終わって、お仕事がスタートしたママも多くなってきました。4月に緊急事態宣言が発令されてからは、ざっと60%の登園率でしたが、今は、80%くらいまでになり、子どもたちの声が賑やかになってきました。屋上遊びも、絹さやエンドウの収穫に、生き物のエサやり、自転車、しゃぼん玉、虫アミ族、料理ごっこ、砂場遊びなどなど、子どもたちは、自分がやりたい遊びに夢中になっています。

 

さて、家から出ない生活が続くと、日本以上に海外では、虐待やDVが増加していることが、メディアでは多く報道されています。日本でも、例えばこんなことが起きているようです。

 

あるアパートの一室の玄関前で、泣き叫ぶ小さな子どもの姿・・・「どうしたの?」と声をかけようと思った瞬間、若い父親が玄関を開け、子どもの手を強く引っ張り、家の中に引き入れました。おそらく、父親もテレワークで家にいたのでしょう。子どもがうるさくて、仕事にならないと、外に出したようです。

 

ある駅前で、小さな子どもが、ものすごい勢いで泣きじゃくりながら、母親を追いかけます。母親は、子どもの手を何度も振りほどきます。そして、泣き崩れる子どもを振り返りもせず、歩いて行ってしまいました。見かねた周囲の人が子どもに声を掛けたのに気付き、母親は戻ってきました。理由はわかりませんが。

 

この二人の親を責めるのは簡単ですが、もう我慢の限界にきていたことだけは理解できます。ずっと家から出ないで過ごすことは、小さな子どもがいる家庭では大きな困難を伴います。子どもは、本来は家の中で、じっとしていられないのです。

 

保育園ホワイトきゃんばすでも、「子どもがうるさくて在宅勤務などできやしない!」という保護者の本音を何度も聞きます。「今は自粛してください!」と突っぱねて、親も子もストレスを抱えることのないように、もちろん、保育園を利用してもらっています。

 

ただし、ここ数カ月・・・日本中で、多くの子育て家庭が孤立し、ストレスを抱え、爆発寸前になっていることを思うと、辛いものがありますね。

 

現代社会の構図は、簡単に家庭が孤立してしまう環境にあることです。こんな時こそ、昭和30年・40年代の「三丁目の夕日」のような、まわりの他人が子育てに口出す時代に戻りたい気分になりますね。