偉大なるアマチュアの力

屋上のマルベリーこと桑の実が、何粒か赤黒くなってきました。いよいよ、つまみ食いシーズンに突入です。マルベリー・ビワ・ミニトマト・きゅうりと、夏にかけて子どもたちの食欲が止まりません。今年の夏は、ブルーベリーが食べられるかもしれません。

 

さて、私がまだ20代の頃、電通出身で、あのソニーのウオークマンの企画にかかわったプランナーの研修を受けたことがありました。食にかかわる、様々なことを学んだのですが、この先生が「アマチュアこそ最強だ!」とよく言っていました。

 

つまり、プロになると、「ヒト・モノ・カネ」を意識した仕事になるので、どうしても、型にはまったものになるけど、アマチュアは、何も考えずに、やりたいことをとことん追求するので、素晴らしいものや、ことが開発される可能性があるということです。

 

例えば、科学的発見に重要な寄与をしたアマチュア研究者はたくさん存在します。専門家や偉い大学の先生は、研究室に閉じこもってあまり外に出ないひとも多いですね。

 

自然科学の分野では、フィールドに出て、本当の自然と直に対話しているのはアマチュアかもしれません。注意深い観察と、粘り強い継続と、幾度とない落胆を繰り返しながら、それでも、アマチュアは諦めません。

 

ハブが潜む沖縄北部のヤンバルの密林の中から、日本最大の甲虫、ヤンバルテナガコガネムシを発見したのも・・・寒空の下、一晩中天体を観察し、突如現れたイケヤ・セキ彗星を発見したのも・・・常磐地方の地層を丹念にしらべて、日本最大の海竜フタバスズキリュウのほぼ完全な形の化石を発見したのも・・・すべて、アマチュア研究者たちの執念のたまものなのです。

 

今日も、屋上で、飽きずにダンゴムシを探し続け、クマバチの採集に夢中になる園児たちを見ていると、これぞ、アマチュアの偉大なる探究心と執念と言えるのかもしれません。将来、すごい発見をしてくれることを期待しましょう。(笑)