お金より幸せを求めて富良野へ

今朝の新聞の日曜版に、あの名作ドラマ「北の国から」が取り上げられていました。私の琴線がビビット反応します。(笑)

 

「北の国から」の最終回を見終わって、バックパッキングスタイルで、そのまま上野発の夜行列車で北海道へ旅立った高校生の私は、富良野を目指しました。ドラマの舞台となった廃屋で、たまたま北海道新聞の取材で訪れていた、黒板五郎を演じた田中邦衛さんと純こと吉岡秀隆さん、蛍こと中嶋朋子さんと対面、当時小学生だった蛍を思わず、抱っこしていました。(笑)

 

このブログでも、何度も語っていますが、「北の国から」は北海道富良野市を舞台に、一家の姿を描く連続ドラマとして、1981年10月に始まりました。あの「なめ猫」がブームになった年です。脚本は、あの倉本聰さんです。

 

「水道の蛇口がどこにもないんです」「水道そのものがないんですよ」・・・初回、これから住む廃屋での純と五郎の会話です。24回のドラマは、社会現象も起こしました。「時代に背を向けたわけではなく、お金でなく知恵を出して新しい物を創ろうとした」と、倉本さんは語ります。

 

ドラマは、富良野の大自然と向き合いながら生きる姿を通し、本当の幸せとは何かと問い続けます。私は、酒の席で酔って「北の国から談義」となると、様々なシーンを語りながら、止まらなくなってしまいます。私だけでなく、「北の国から」に魅せられてしまった人たちは、みな時を忘れてしまうようです。(笑)

 

今年3月の卒園式での、卒園児父のスピーチです。「園長のブログを読んで、北の国からファンであることを知り、息子を入園させることを決めた」と語ってくれました。彼の持論では、「北の国から」を愛する人間に悪い人はいないということで、素直に嬉しかったですね。

 

記憶に残る名場面「’87初恋」のラストシーンを思い出します。中学を出て上京する純が、乗せてもらったトラックの中で、運転手から封筒を渡されます。「金だ。いらんっていうのにおやじが置いていった」。中には、五郎の指の泥がついた1万円札が2枚。「オラは受け取れん。お前の宝にしろ」。純がその1万円札を見ながら、涙を流すシーンは、思い出すだけでも、涙がこみ上げてきます。

 

止まらなくなるので、ここらへんでおしまいにしますが、もしあなたが「北の国から」を知らないのなら、だまされたと思ってみてください。