教員試験の倍率が低下

今日の寺子屋は、「セミの観察」です。保育園の周りでは、「アブラゼミ」「ツクツクボウシ」「ミンミンゼミ」「ヒグラシ」の主に4種類のセミが鳴いています。まずは、教室でそれぞれの鳴き声を予習します。「ミンミンゼミ」と「ツクツクボウシ」は、子どもたちもよく知っています。

 

そして、フィールドに出て、実際にセミの声を聞いてみます。さっそく「み~んみ~ん♬」と聞こえてきました。ちょうど、3メートルほどの高さにミンミンゼミを発見しました。今度は、子どもたちが、次々とセミの抜け殻を見つけます。

 

抜け殻なのに、なかなか触れない子がいましたが、他の園児が次々と「見つけた!」「ここにもある!」となると、全員が触れるようになりました。ざっと、20匹の抜け殻を観察できました。

 

セミは、とても身近な昆虫ですが、なかなかじっくりと観察する機会がなかったので、子どもたちにとっては、楽しいフィールドワークとなりました。

 

さて、8月は、全国で教員採用試験が行われました。私も10年以上前にさいたま市の教員採用試験の面接官を民間人としてさせていただき、情熱あふれた受験生に多く出会いました。当時は、採用倍率が高く、教員になるには難関だったのです。

 

ところが、2019(令和元)年度の教員採用倍率は、2.8倍と過去最低となっているのです。

 

小学校では、ピークの2000(平成12)年度は、12.5倍だったそうです。今から20年前ですので、そんな大昔ではありません。一番高い倍率は和歌山県で、54.2倍の超難関でした。

 

「教員」という仕事が、子どもたちと共に学び合うだけなら、やりがいを感じる若者が多かったのですが、今は、保護者や地域とのかかわりもルーティン業務となると、選択肢から外れるという現実があるのです。

 

年齢制限を撤廃する自治体が増えているそうですが、社会人の受け入れをもっと促す必要が明らかですね。教員免許状を持たずとも、教員資格認定試験で、それを得る方法もあるそうです。

 

ヨーロッパでは、新規採用試験の3~4割が30歳以上だそうです。つまり、一度社会に出てから教員を目指すというルートが当たり前になっているのです。

 

こんな視点からでも、「学校の先生」は、社会人経験のある人材が増えていくことが、必然といえるのです。