銀の匙 Silver spoon

昨日の寺子屋で、秋まつり「お店屋さん」の役割分担を決めたのですが、帰宅後に「○○屋さんの店長になった!」などなど・・・やる気満々の我が子の姿に、ママもびっくりのコメントが連絡ノートにありました。

 

ホワイトきゃんばすは、子どもたちに何らかの「動機付け」を行うことが多いのですが、それをやり遂げるかどうかは、子ども次第です。失敗は大いに結構・・・本気で取り組んだことは、必ず子どもたちの成長につながります。

 

今日は、「銀の匙(さじ)Silver spoon」というマンガの話です。今の学校教育は、「一つの答えを見つける」から「答えは一つではない」という流れになってきていますね。言い方を変えれば、子どもたちを「答えのない問いに向き合わせる」ことです。

 

「銀の匙」は、実在の農業高校をモデルとし、作者である荒川弘さん自身の農業高校在籍時の経験が生かされたリアリティーのある学校生活の描写が「普通の」高校とは全く異なります。

 

農業と全く関わりがなかった主人公の少年が進学校での競争に疲れ、親元を離れ北海道の農業高校に入学するところから物語はスタートします。

 

主人公を陰ながら支える個性豊かな教師たちが登場します。主人公が競争社会に疑問を感じて逃げたことを後ろめたく感じていることに、校長先生がこう言います。

 

「生きるための逃げは有りです。逃げた事を卑下しないでそれをプラスに変えてこそ、逃げた甲斐があるというものです」と肯定します。

 

この学校の教師たちは、生徒に一つの答えを示してそこへ導くのではなく、余計な介入をせず、答のない問いに自分なりに決着をつけるための自力を養わせようとします。

 

コロナ禍の今、子どもたちだけでなく、私たち大人も「正解のない問い」に立ち向かわなければならない状況ですね。そのためには、若い世代による革新的なアイデアや発想力が不可欠です。その可能性を生かすためにできることは、彼らを縛るさまざまな思い込みから解放し、自信を持たせ、行動の結果ではなく、その過程に目を向けることです。

 

保育園の子どもたちの心を「耕す」ことが、今の私の仕事です。