ムシできぬ食材

今日は、午前中保育園を抜けて、さいたま市防災センターまで、一時救命処置の講習を受けに行きました。

 

呼吸をせず、心肺停止状態の人への胸骨圧迫(心臓マッサージ)の実習や人工呼吸、AEDの使用法などを実践で学びました。

 

現在、119番で救急車を呼んでから、現場に到着するまでに、平均8分かかるそうです。8分で、来てくれるんだ・・・早い!と思う人もいるかもしれませんが、この8分間に、心肺停止状態で何もしなかった場合の生存確率は、当然低くなります。

 

しかし、救急車が到着するまでに、私たち一般人でも、心肺蘇生のために、胸骨圧迫や人工呼吸を行い、AEDを適切に使用することで、命が助かる可能性が2倍になるそうです。

 

今回の目的は、保育園の園児が、何らかの事故によって、心肺停止になった時に、園長が、冷静に「○○先生119番に電話してください!」「○○先生1Fサービスカウンター前のAEDを持ってきてください!」と指示を出して、胸骨圧迫と人工呼吸をするというシミュレーションを確立させるためです。

 

救命処置は、一人の力ではできません。まわりに呼びかけ、多くの人の力を借りるのが大切です。今日の経験を十分に活かして、子どもたちの命を守る行動につなげます。今後、順番に、職員全員にこの講習を受けてもらう予定です。

 

さて、1980年代後半に、あの手塚治虫さんが、「火の鳥 太陽編」で、近未来の地下都市で、昆虫が食料品として流通している場面を描いていました。当時は、虫を食べることなど、SF漫画の世界のことでした。

 

ところが、人口減少が社会問題となっている日本や先進諸国がある中、世界人口は2050年まで確実に右肩上がりで増えていくというデータが出ているようです。つまり、食糧難の時代が必ず来るのです。特に、たんぱく質は、遠くない将来、供給が追い付かなくと予測されています。

 

たんぱく質のもとになる、牛や豚などを育てるには大量の水や飼料が必要になります。たんぱく質1キロを生産するのに必要な飼料は、豚で5キロ、牛では10キロなのに対し、昆虫なら1.7キロで済むそうです。こうなると、ムシできませんね。(笑)

 

日本の食文化として、イナゴのつくだ煮や蜂の子を食べる習慣がある地域はありますが、「虫はちょっと・・・」「絶対に無理」「食べたくない」というのが、本音ですね。保育園には、ムシが触れないママもいるので、「食べる」なんて、とんでもないかもしれません。

 

しかし、無印良品では5月に販売した、コオロギ粉末入りのせんべいが「エビせんべいみたいでおいしい」と生産が追いつかないほどの売れ行きになっているそうです。

 

人間は、慣れる生きものです。私たちの食卓と虫は近づいていくのかもしれませんね。