てつがくの時間

今日の連絡のノートには、土曜日に行なった「クリスマス発表会」への感想がびっしりと書かれていました。「今年は泣く子がいなくてすごいな~」「小さい園児がかわいくて」「○○君のセリフが最高に良かった」などなど、我が子だけでなく、保育園の子どもたち全員への想いがたくさん詰まっていました。

 

職員へのねぎらいの言葉もたくさんいただきました。「1か月の練習で、ここまで子どもたちを指導していただき・・・・本当に感謝します」と・・・恐縮です。「来年は、寺子屋さんになるので、劇に挑戦だぁ~うちの子できるかなぁ~」と、我が子への期待も膨らんだようです。保護者の皆様におかれましても、笑いあり涙ありで、子どもたちをしっかりと見ていただきました。ありがたいですね。

 

さて、今日の寺子屋の時間は、2回目の「てつがくの時間」です。まずは、ロウソクに火を灯します。子どもたちの「てつがくスイッチ」がオンとなりました。

 

「てつがくって、何をすること?」子どもたちは、一斉に「考えること!」と答えます。「みんなが考えていることは、目に見える?」「見えない!」「じゃぁ~どうすれば、見えるようになるの?」「自分の口で話すことだよ」・・・ウオーミングアップは完璧です。

 

今日のテーマは「死んだらどうなるの?」です。

 

さっそく、5歳女の子が「死んだらみんな天国に行くの。志村けんも天国に行ったんだ」

「そうなんだ。志村けんが天国に行ったって、どうしてわかるの?」「・・・」「天国の他に行く場所はあるの?」「そうだ・・・地獄に行く人もいるよ」「ふ~ん。じゃ、地獄に行く人はどんな人なの?」「悪い人が行くんだよ」「悪い人ってどんなことをした人なの?」「人を殺した人だよ」・・・こんな感じで、話がどんどん進みます。

 

「人を殺すって言ったけど、どうしたら人は死んじゃうの?」「ナイフで手を切ったら死ぬよ」「先生はナイフがすべって手を切ったことがあるけど、生きてるよ」「溺れたら死んじゃないの」「溺れるとどうして死んじゃうの?」・・・みんな少し考えて・・・「息ができなくなるからだよ」「他にある?」「海で溺れたら、サメに食べられて死ぬんだ。でもね。ジンベイザメはおとなしいから人を食べないよ」

 

すると、5歳男の子が思い出したように「先生。すごいこと思い出したんだ。天国に行った人は、また生まれ変わることができるんだよ」「そうなんだ。凄い事だね。じゃぁ~みんなの中には、一度死んで天国に行って、また生まれ変わって保育園に来ている人もいるのかい?」「それは、覚えてないからわからないよ」

 

こんな感じで、ざっと45分間も話が続きました。死後の世界を丹波哲郎さんのように語るのが目的ではないので、子どもたちが、考えたり、自分の知っていることを言葉に出すことが大切なのです。

 

今日のところは、全体の半分の園児が、意見を出し合い、残りの半分は聞いているだけでしたが、何度か続けていくことで、聞いていいるだけの園児が、自分の言葉で発言できるようになれば、また一歩前進です。

 

「てつがくの時間」・・・楽しくなってきました。