美人の日本語

4月に小学生になる年長園児にとっては、保育園生活もあと3か月です。小学校では「お昼寝の時間」はありませんので、いよいよ、今月からお昼寝なしの園生活が始まりました。簡単な勉強をしたり、お絵かきをしたりして、お昼寝時間を過ごします。

 

今日は、各自のノート・定規・消しゴムに名前シールを貼る作業を行いました。これから小学生になる年長園児は、勉強がやりたくて仕方ありません。目を輝かしながら、名前をつけて、今日は国語ノート1ページ分だけですが、自分のフルネームをひらがなで書いてみます。こんな感じで、楽しいお昼の時間を過ごしています。

 

さて、今日も男の子が「やばい・・・やばい・・・やばい」を連呼していましたが、若者言葉として、様々な意味に使われる「やばい」は、もはや市民権を確立しましたが、日本語の乱れは、今に始まったことではありませんね。

 

山下景子さんの「美人の日本語」という本があります。この本は、一日一つの美しい言葉を挙げ、その言葉の由来やまつわる話や著者の思いなどをつづっています。

 

「美人の日本語」というタイトルから、すでに素敵な言葉ですね。

 

和歌では、虫の音ではなく、「虫の声」と表現することが多いですね。「虫の鳴き声を音ではなく声として聞くのは、相手の言った言葉から気持ちを汲み取る作業と似ている」と著者は考えます。

 

「忘れ水」とは、野山に流れる誰にも気づかれない水の流れ・・・どこかで当たり前にひっそりと流れる忘れ水。そんな存在が心の拠り所にになったりする。

 

「白玉(真珠)」・・・貝は異物が入り込むとなんとかしようと分泌液を出す。それが固まって真珠が生まれる。悲しみも苦しみも異物のようなもの。その痛みと向き合ううちに真珠が生まれる。

 

「恩送り~ありがとうの連鎖~」同じような言葉に「恩返し」があります。恩を受けた相手に、直接恩を返すことです。「恩送り」は、受けた相手とは限りません。いただいた恩を、別の誰かに送る。そうやって、みんながつながっていくのです。私たちは、気付かないうちに、様々な恩を受けて生きています。今度は、恩を誰かに送ってみませんか。

 

どうですか・・・「日本人に生まれた良かったなぁ~」と思うことは、様々な場面で経験しますが、こんな「美人の日本語」と出会った時も、そんな気持ちになりますね。