年長園児の影響力

1月からは、小学校入学を前にした年長園児は、お昼寝をしなくなります。他の園児が寝ている間は、自分の道具箱を使って、お絵かきやぬり絵をしたり、勉強タイムとなります。

 

今週は、「間違い探し」を楽しんでいます。「2つの絵を見て、間違いが5つあります。探してください」という内容です。6人の年長園児は、やる気満々に挑戦します。しかし、大人でもイライラするような難しい課題です。

 

「難しいから3つできたら持ってきて・・・残りはヒントを出すからね」と言いながら、頑張ってもらうのですが、最後まであきらめないで、やり抜く子が二人。3つまでは頑張る子が二人。最初にあきらめてしまう子が二人・・・そんな感じで、初日を終えます。

 

2日目・・・あきらめ組は、最初から「やらな~い」。他4人は、ますます、スキルアップです。そして、今日が3日目です。何と、あきらめ組が、「今日はやってみる」と挑戦してきました。早く5つの正解をクリアした園児は、考えている園児にヒントを与える役割をしながら、みんなで協力し合って全員正解です。

 

「間違い探し」は、簡単にできる問題では意味がありません。考えて考えて、ようやく正解が見つかることで、子どもたちの達成感がマックスとなります。

 

そして、今日は、10マス計算にチャレンジしました。一桁のたし算です。もちろん、たし算は小学生になってからやればいいのですが、日頃、そろばんをやってみたり、計算が得意な園児がいるので、勉強というよりも、遊び感覚でトライします。

 

一桁ならどんどんできる園児が3人・・・ゆっくりやるが1人・・・たし算が自信ない園児が2人です。今日は、小学校の算数の時間ではないので、自信のない2人には、無理に計算を教えるのではなく、お絵かきなど、好きなことやってもいいよ…としました。

 

すると、他の園児に聞くなりして、一人の女子が、ゆっくりですが計算を始めました。「えんちょうせんせい・・・できました」と言ってきますが、半分が間違えています。そこで、お昼の時間が終わりました。

 

彼女は、あきらめませんでした。午後のおやつが終わると「えんちょうせんせい・・・さっきのたし算、やっていい?」と言ってきたのです。このタイミングでは、彼女に、しっかりと教えながら、計算に取り組みました。

 

いつもは、仲良く遊ぶ6人の年長園児ですが、運動会ではライバルとなり、クリスマス発表会では、助け合いながらやってきた仲間たちです。たかがたし算かもしれませんが、こうして、お互いに影響力を深めていけることは、嬉しい話です。卒園まで、そして、卒園後小学生になっても、影響力を高め合う仲間であってほしいですね。