筆の都

保育園で飼っている「ウーパールーパー」「アカハライモリ」「ミシシッピニオイガメ」の水槽を今日は大そうじしました。ウーパールーパーがエサのアカムシをよく食べるので、どんどん大きくなっていきます。行動範囲を広げるために、レイアウト変更もします。

 

そうじの間、それぞれの生き物を飼育ケースに移すと、子どもたちの観察タイムが始まります。アカハライモリはバケツをどんどん登ってきます。そして、水槽はすっかりきれいになって、アカハライモリとミシシッピニオイガメの動きが、活発になりました。

 

さて、「筆の都」と言われる場所があります。広島県熊野町です。ここでは、江戸時代から筆作りが始まり、今でも、国内生産高の8割を占めています。人口2万3千人のおよそ1割が筆作りに携わっているそうです。当然、子どもたちにとっても、筆は身近な存在です。最近では、熊野町の子どもたちの学力の高さが注目を集めています。

 

熊野町の林教育長に、「学力とは何か」を問うと、間髪入れず「人の話を聴く力、集中力だ」と断言します。熊野町では、小学校1年から書道科を導入しています。狙いは、姿勢を正し、心を落ち着かせ、集中力や持久力の向上を図ることにあるそうです。

 

小1の子どもらが、たっぷり墨を含ませた太い筆を握って、真剣に紙の上を走らせます。その間、先生は「筆を持つ手は机に乗せないで。机に添えるのは左手。それが軸になって、体が自由に動きます。書は、体全体で表現するもの。手首だけで書くものではありません」と声を掛けます。

 

私も、学力のベースは、集中力であることに異論はありません。保育園でのお昼時間に、年長園児は小学校に向けた準備活動をしていますが、「間違い探し」や「迷路」をやっている時の集中力は、半端ありません。

 

個人的見解ですが、書道がいいのは、墨のにおいだと思っています。あのにおいで、脳ミソがギュッと冴えてくるのです。(笑)