いのちの授業

今日は、春本番のような暖かい陽気となりました。屋上の池では、金魚やメダカが元気に泳いでいます。そして、大きなウシカエルが日向ぼっこをしています。まだ、冬眠中のはずですが起きてしまったようです。クサガメも水面から顔を出していました。

 

さて、助産婦で、社団法人ベビケア推進協会代表の直井 亜紀(なおい あき)さんは、10年ほど前から、埼玉・千葉・東京を中心に、小中高校、企業などで「いのちの授業」を行っています。

 

授業では、自分の命がどのような過程で育ったかを説明した上で、羊水や胎盤の不思議など、現代の医学でも解明されていないことがあると伝えます。そして、「一緒に考えてみよう」と、子どもたちの「なぜ」「どうして」を引き出します。

 

私たち全員に赤ちゃんだった時期があり、健やかな成長の願いを込めて命名された日や、優しく抱っこされた日があったと、話をすると、聞いている子どもたちの気持ちが、少しずつ解放されていくそうです。

 

そこで、直井さんは、熱く語るのです。「誰からも愛されずに育つ命はない」「成長を見守っている大人が必ずいる」ことを子どもたちに丁寧に伝えます。この世に誕生したからには、「いじめられ、ばかにされるために育った命は一人もいません」と。

 

直井さんは、自らの「いのちの授業」の内容についてこう語ります。「私自身が大人から言ってほしかった言葉です。中高生の時にコンプレックスが強く、自分自身を大切に思えませんでした。その当時に、信頼している大人から言われたかった言葉を伝え続けたいと思っています。子どもたちが成長する節目で、授業のことを思い出し、人として尊重し合える未来を生きてくれたらうれしいです」

 

子どもたちは、大人になる過程で、何度も壁にぶつかります。自分の力で解決していければいいのですが、挫折し、心が折れる若者も出てきます。そこで、大人の「見守っている人がいるよ」「自分を大切にしてね」のメッセージが、背中を押すことにつながるのかもしれません。

 

私たち、大人の大切な役割の一つですね。