人工知能

人工知能という言葉は、すでに1956年から使われていたそうです。世界中で研究が進んだのは、コンピューターの計算力が飛躍的に伸びた2010年以降です。ここ数年で、驚くほどの進化を遂げたことになります。

 

まだ記憶に新しいところでは、英国の企業チームが開発したAIの囲碁ソフトが、世界トップの棋士を破りました。人間が人工知能に負けたと衝撃の結果でした。しかし、私たちの身の回りには、自動運転で走行する車、ペッパーなどの人型ロボット、掃除ロボット、自動翻訳機など、人の代わりに働く人工知能(AI)が、どんどん増えていっています。

 

また、過去のデータを参考に、病気を診断する時に医師にアドバイスをしたり、弁護士の仕事に必要な大量の裁判の記録を調べることも可能になります。裁判にかかる期間が縮まりますね。また、昨年の大学センター試験に挑戦した人工知能は、数学、物理、世界史などの6科目で、受験生の平均を上回ったそうです。

 

AIが広まると、当然生活は便利になるでしょうが、私たちの仕事が大きく影響を受けることが確実です。日本で働く49%が就いている仕事は、10~20年後には、AIやロボットが代わりに働けることができると言われています。

 

事務仕事、受付係、清掃員、運転手などの仕事は、AIの仕事になる可能性が高いです。しかし、AIは、膨大な情報を整理したり、難解な問題を解くのは得意ですが、アイデアを生み出すのは苦手です。細かい感情を読んだり、折衝などの駆け引き、白黒つけないで、グレーのまま妥協点をさぐることなど、これは、私たち人間しかできませんね。

 

時代の流れと共に、AIの普及は止めようがありません。今の子どもたちが、AIを脅威と感じ、敵視するようだと、どうやら、楽しい人生にはなりそうもありませんね。AIを友達にする、仲間となるという感覚が、未来を生きるには必要かもしれません。