子育ての「正解」圧力がつらい

運動会が終わった今週初めの、朝の会でのインタビューです。「運動会では、何が一番楽しかったですか?」の先生の問いに、最初の園児が「リレーが楽しかった」と答えると、次々に「リレーが・・・」の答えが続きます。

 

しかし、最後に答えた6歳女の子は「天気が良くて、運動会ができたことが楽しかった」と答えたのです。園長好みの「みんなと違う答え」です。後で話を聞くと、「みんなリレーと答えているので、違うことを言ってやろうと思った」とのこと。あっぱれです。

 

ところが、今の親は、「子どもの顔よりスマホ見てない?」と言われるほど、SNSの最新情報に振り回されているようです。

 

もちろん、中には「AI(人工知能)に今ある仕事の半分は奪われる…そんな未来を生き抜いていくためには、付け焼刃的な学力ではなく、自分で人生を切り開く力を、我が子ににはつけさせたい」と願う親もちゃんといます。

 

しかし、現実は、あらゆる情報に翻弄され、SNSでたくさんの「いいね」を伴った「正解」に惑わされます。「こうすべき」「みんなそうだから」に縛られて、自分らしい、子どもに合った子育てから遠ざかってしまう親も少なくありません。

 

同じ病院で生まれた〇〇ちゃんが、幼児教室へ入会すると、自分の子もとあせり、仲が良い同じクラスの○○君がスイミングを始めると、自分の子もと考えてしまう。英語教室の情報もいつのまにか集めている・・・

 

「理屈では、まわりと違っていていいはずなのは十分わかっていても、みんなと一緒のことをしていないと不安になってしまいます」とあるママの本音があるようです。

 

おいおいおい・・・ちょっと冷静に考えてみて!そもそも子育てに「正解」はありません。冒頭の6歳女の子が、母親になるまでは待てませんよ。

 

子どもは親の背中を見ています。親が、みんなと一緒なら、子どもだって、自分のやりたいことができなくなりますよ。そして、日本人は、「これだから自己肯定感が低いのだ!」なんて、世界の笑いものになってしまいます。

 

「みんなと同じなんて・・・つまらない」と一度、思ってみませんか。