両親離婚はマイナス?

今日の子どもたちのごっこ遊びは、小学生も参加していたので、とても面白かったです。設定は、ファミリーレストランです。最初は、店員が普通にお客様に注文を取っています。すると、突然客が強盗犯となり、「レジの金を出せ!」と騒ぎだします。そこへ、止めに入った店長が、銃で撃たれて死んでしまいます。客の一人が、実は非番の警察官で、110番をし、自分は犯人と格闘し、最後は「逮捕!」・・・そして、いきなり裁判が行われ、犯人が死刑の判決となるのです。ハチャメチャですが、こんなストーリーを瞬時に考える子どもたちに園長は脱帽です。(笑)

 

さて、ある学校のALT(英語指導助手)の考え方が、日本人と大きく違うという話です。

 

ALTは、「大学時代に借りた奨学金の返済が終われば、もう一度大学で、異分野の法律や医学の勉強がしたい」と大きな夢をもっていました。その中学校の校長が「どんな子育てが、君のような自立心を育てるのか?」と問うと、ALTは「両親は離婚して・・・」と話し始めたそうです。

 

校長は、離婚の言葉を聞いてすぐに「ごめん。踏み込み過ぎた」と会話を終わらせたのです。日本人の多くが、同じような対応を取るでしょう。しかし、ALTは「なぜ謝るのか」と、逆に聞き返したそうです。

 

校長は「日本では、離婚をマイナスに捉える風潮があり、干渉しないようにしている。また、子どもの中には問題行動に走る傾向も・・・」と言ったところで、烈火のごとく怒り出したのです。

 

「NO! ユーは間違えている。なぜ、親の離婚で子どもが被害者にならなけれはいけない!子どもには子どもの人生がある!」「確かに両親の離婚は悲しかった。でも、私は、『ママ、今度は尊敬できる人と暮らしてね』と言って別れた。私が小学校5年生の時だった」

 

どうですか・・・日本人は、なかなかこのような考え方ができませんね。でも、校長は、勉強も部活も頑張っている中学生が突然自暴自棄の行動を取り出した時に、担任から、両親の離婚騒動の渦中にあることを知らされます。そして、その中学生を呼んで「自立の時だね。こんなセリフもあるよ」とALTの言葉を伝えたそうです。すると、その子の目から、見る見る迷いの色が消えたそうです。

 

文化の違いと言ってしまえばそれまでですが、過保護に育てられた日本の子どもたちは、自立の意味が分からないかもしれませんね。両親の離婚のせいと、人の責任にしてしまうのではなく、これを機に、自立するという考え方・・・異文化から学ぶことの一つです。